疲れたあなたを2434たちが出迎えてくれるそうです【短編集】

黛i灰 3 ページ15

いいお湯だったぁ、さっぱりとした気分で部屋に向かうと黛くんはパソコンでカタカタと作業をしている。



「お風呂ありがと〜」



そう声をかけるも、ノールックで早く寝れば？と返してきやがった



もう夜も遅いし、黛くんなりに気を遣ってくれてるんだろうけどさ



年頃の男の子なら女の子の風呂上がりとかにちょっとは反応してくれてもいいんじゃないのー
とか少しむくれてしまう



我ながら理不尽だよね、毎度毎度泊めさせてもらっておいてこんなことで不機嫌になるなんて。



いつもならむくれながら、はいはい可愛くない後輩めと皮肉を返して寝室に行くんだけど、今日は魔がさしてしまった。



私はゆっくりと黛くんに近づき、後ろから抱きしめる



さ、流石に驚いたかな……？そわそわと疼いた好奇心で黛くんの顔を覗き込むと、なんとなんとまさかの無表情
なんなら手すら止まっていないときた



「んー！可愛くないー！黛くんも年頃の男の子でしょ！！もっと照れてもいいじゃん！！」



抱きついた体勢だとちょうど黛くんの肩の位置に私の頭があったので、乙女のむしゃくしゃと共に頭をぐりぐりと肩に押し付ける。



黛くんは無言のままだ
あれ、まさか怒った……？



「うぁー、ごめんって……ゆっくり寝かせてもらうよ。あ、そうだ！明日の朝なんだけど目玉焼きと卵焼きどっちが……」



「ねぇ、」

黛i灰 4→←黛i灰 2

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す