背伸びする才能とセンスを２ 【名前変換オリジナル】

才能５６％ ページ19

ユイに会いに行くのが先か、トレニアに謝りに行くのが先か。

.『…ミシェール』

こんな時だけミシェールに頼るつもりか私は……

『トレニアはユイの部屋にいるわ』

.『……！』

『別に怒ってないわよ。
私の言い方も悪かったし…』

.『ごめん、ミシェール。
ありがとう』






((コンコンコンッ

.「セアラです…
失礼します」

どうぞと返事があったので部屋に入ると、ユイとトレニアがいた。

2人がいることはわかっていたけど…怖い。

否定されたくない。

『大丈夫よ。安心して』

.『安心してと言われても…』

『別にあの人たちは怒ってないわよ。
Aは色々と心配しすぎ』

.『うーん、そうなの？』

『そうよ。
だから安心して大丈夫』

ミシェールと話して少し安心した私は、2人に近づいた。

さて、なんて言えばいい？


.「トレニア。
ごめんなさい」

気がついたら、口が勝手に動いていた。









.









「……え？」

トレニアはなんで謝られたかよくわかっていない様子で……

.『……え、これちゃんと説明しなきゃダメな感じ？』

『そうね、頑張って…』

こんな時なのに頭の中がギャグっぽい展開になってしまった。




.「さっきの試合後の態度……
失礼だったって、ちゃんとわかってるの。
トレニアに負けるのは当たり前なのにね。
今まで負けることは許されてなかったから」

私には、敗北の経験がないのだ。(衛人は別)

動揺してしまった理由はきっとこれ。
だけどそんなの言い訳にはならない。

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