03. 幸せに思える日々 ページ5
*
「A、おはよう」
「あ、蓮！ おはよう〜」
「ねえ、一緒に学校行こう？」
「うんっ！」
蓮と一緒に登校できるなんて……。幸せだなぁ。
「……それにしても」
「？ どうした？」
「本当、蓮が生きててすっごく嬉しいよ！」
「そう、か？」
「うん。死んでしまったのかと思って……。毎日泣いてた」
「おい、勝手に殺すなよな」
そう言って苦笑いをする蓮。……本当、生きてて良かった。
「蓮っ」
「ん？ なに？」
「大好きだよ……」
「っ、僕も好き、だよ」
顔を真っ赤にさせる蓮。……すっごく可愛いっ！
……とか言ったら怒るだろうなぁ。
「おい、A。時間やばいし走るぞ？」
「う、うん！」
「本当は学校なんて行きたくないんだけどな」
「……え？」
「何でもないよ」
「でも、何か言ったような……」
「気にしなくていいから」
「……うん。分かった」
そして、思いっきり走ってギリギリ学校についた。
教室に入った瞬間にクラスのみんなから注目される。
「A、蓮おはよう〜」
「うん。おはよう」
「……はよ」
「朝から一緒に登校？」
「う、うん」
「ラブラブだねぇ〜」
「ちょ、何言って」
「あはは、Aってば顔真っ赤じゃんっ」
いや、蓮のことは好きだけど……。
そんなに注目されると、すっごく恥ずかしいです！
「お〜い、席つけ！ 授業始めるぞ」
みんなは渋々と自分の席に着く。
今日は、いつもより楽しい時間が過ごせそうだな。
「……おーい」
「……」
「Aっ!!」
「いたっ」
頭をぺしっと叩かれる。誰かと思い見ると、蓮だった。
……なんか地味に痛かった。
「なに？」
「早く帰ろう」
「え、もうそんな時間なの？」
「あぁ。だから早く帰ろう？ 二人で話したいし」
「っ、うん」
……二人でとか言うから体温上がってしまった。
顔、赤くなってないか心配だ。
「今日、学校楽しかったよ」
「本当!? 蓮が楽しいって思えてよかったよ」
「お前がいてくれたから」
「……え？」
「だから、Aがいてくれたから楽しかったんだよ」
「っ、私も蓮がいてくれたから。いつもより楽しかったよ」
「本当？」
「うん」
「僕、すっごく嬉しいよ」
そう言って、ぎゅっと抱きしめる。蓮はすごく温かかった。
いつも、こんな風に楽しい日々が続くんだ……。
――そう思える日は、最初からなかったのかもしれない。
*
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雛 - すんごい面白かったです！ (2018年8月31日 21時) (
レス) id: 6670beebf5 (このIDを非表示/違反報告)
rio@リナ(プロフ) - いろいろ忙しくて、しばらく更新できませんでした。すみません。そして、今まで読んでくださってありがとうございました！ (2015年9月29日 18時) (レス) id: 8ef7d52d8a (このIDを非表示/違反報告)
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