ヒロイン辞めます【wrwd】

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帰宅してそのまま眠りにつくと
今夜は何事もなく夜が明けた。



学校へ行く準備を済ませ、また全身鏡の前に立つ



昨日よりも上達したメイク


緩やかなカーブをつけた髪が風で揺れている




ふと目に入ったのは長いスカート

思い切ってスカートを1度折ってみると
白い太ももがチラリと顔をのぞかせた。




「Aー？お友達来てるわよー？」




1階から母の声が聞こえ、びっくりして自分の部屋の
窓から玄関を見る

玄関にいたのは緑色のパーカーだった。





おかしい


ゾムが朝迎えに来るのはストーリーの後半だったはず

昨日の感じからして、私は自由に動けるけど
攻略対象は大体原作通りのセリフ回しをしている

そんな印象だった。



という事は今のゾムの好感度って相当高いの...？

...探りを入れてみたいな





『おはようゾム

迎えに来ちゃって、急にどうしたのさ』


zm「いや、なんか...

昨日Aがショッピくんと話してんの見て

な、何となく嫌やなって思ったから...」


『お、おう...そうか...うん...そうか...』




これは私にホの字では？


いつも狂気的な笑みを浮かべているゾムからは想像が出来ないほどモジモジして話す姿は

完全に惚れた女の子へ対しての反応のソレである。

ついでにモチを焼いている。おいしそうだ。




zm「黙んなや！なんか恥ずかしいやろ！」


『いや、だって、ねぇ？』




可愛すぎん？

脅威がこんなに丸くなることある？
乙女ゲームの本編ですら
ここまで照れたことなかったぞ？



ニマニマとしてるとゾムに置いていかれそうになったのでさすがにこれ以上冷やかすのはやめておいた。



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