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「……は、初めまして」
「へぇ、貴方が噂の風門Aちゃんね!」
「噂?」
炭治郎くんのいる病室に行けば、彼はまだ寝ていて他にいた恋柱と霞柱に初めてお会いする。私をみた恋柱様は目を輝かせ、よくわからないことを言っていた。初めて会うのに、彼女は私を知っている、変な感覚だ。
「……う、噂とは」
「それはね、不死川さんの、」
「ハッ、まさか…………鬼殺隊最高位である風柱を平手打ちしたことが柱の皆様にまで知れ渡って……。私、対律違反で罰せられるのでしょうか?」
ガタガタに震えていると、恋柱様は私の手を握って「可愛い!」という。私なんかよりも貴方の方が何倍も可愛い。
「炭治郎くんなら大丈夫。怪我はもう治っているから。あとは目覚めるのを待つだけよ」
「そうなんですね、良かった……」
あ!と早く帰らなければならないことを思い出し、恋柱様に深々と頭を下げると蝶屋敷を出た。家の方に歩いていると、ある小さなお地蔵さんの前で立ち止まっている不死川さんを見つける。
彼に近づいて「玄弥くんの回復を願っているんですか?」と口を開いた。鋭く睨み付けられる。それは出会った頃と同じように。
「……………うるせェよ」
「………………」
「………………」
感情が読めない瞳をしている彼は「同情のつもりか」と言い出しては鼻で笑う。恋柱様が言っていた。玄弥くんというあの男の子、不死川さんのことを「兄貴」と呼んでいる、そして不死川さんは弟はいないと言っていたこと。
ーーーあぁ、どうして、そんな顔をしているんですか、貴方は。
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呑子(プロフ) - 2話のひなき様がひなぎ様になってます (2020年6月11日 21時) (レス) id: b937ad49b1 (このIDを非表示/違反報告)
菜一郎(プロフ) - きゃああああ名前で呼んで欲しいってとこ可愛すぎぃぃいいいい (2020年5月29日 17時) (レス) id: 2c549b1da3 (このIDを非表示/違反報告)
鏡花(プロフ) - ぐはっ!告白ぅぅぅ!!尊い!!!死ぬ!!!! (2020年5月25日 23時) (レス) id: c8a359bcaf (このIDを非表示/違反報告)
Ø(プロフ) - こんなに素敵な小説に出会えてよかったです!大変かもしれないですが無理せずがんばってください!応援させていただきます!! (2020年5月21日 0時) (レス) id: 712c3e0bb6 (このIDを非表示/違反報告)
ハチハチ1129(プロフ) - 美桜さんの作品最高です!私も逮捕されたい、補導されたいと思いました(*^ω^*) (2020年5月19日 6時) (レス) id: 12ce184d67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時:2020年5月16日 13時