俺の継子が可愛い件について【不死川実弥】

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糞血鬼術のせいで、猫化してしまった。

柱以前に人間として、かなり羞恥である。よりにもよって、Aと恋仲という関係性になってからだ。


恋仲になったとは言え、俺に対する態度は依然としてからわない。俺を馬鹿にしているのは今でも変わらない。強いて変わったところを言えば、時折顔を赤くしてモジモジとらしくなく恥ずかしがっているところぐらい。



そして、猫化し屋敷に帰り、Aに尻尾を抜けと言ってしまった俺はやらかしてしまった。俺の膝の間に座り、馬鹿にしてくるソイツについイラッとしてしまい掴んでくる腕を払い除けた。


白肌から見える頬に入った爪の切り傷。本来自分の爪はそう尖っちゃいない。猫化のせいで尖ってしまった自分の爪を見て、やっちまった……と頭を抱える。


本人は気にしていないのか、ボケッと間抜けづらでいる。「悪ィ」とその頬に手を添え、傷つけねぇように血を拭う。



「………あの、今師範は猫ですよね」

「……違ェ」

「猫っぽく、怪我舐めてください。師範が傷つけたんだから、」

「………は？」



コイツ、何言ってやがる。

平然とした様子のAは、ニヒッと笑う。だが、ここで俺が嫌だと言えばコイツはきっとまた調子に乗りそうだ。だとすれば、俺が断るだろうと踏んでいるAの想像を上回れば。


Aの後頭部に手を伸ばし、グィッと強引に引き寄せる。「わっ！」と小さく声を漏らしたAの頬に舌を這わせ、血を舐めてやる。


口の端についたであろう血を指で拭い、「これで満足かァ？………次調子乗ったら喰うぞ」と脅す。Aは顔を真っ赤にし「は、はひ……」と返事をした。

自分から仕掛けておいてこのザマだ。面白ェ。



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