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口から血を流し
安らかに眠る女は
俺の記憶にあるなにかと合致する
その場に腰を下ろして
女の肌に触れる
昨日までは暖かったその肌は
今はもう冷たく死に損ないではない
まさに死人だった
「………死んだ、のか?」
「生きるから俺には喰われないと
言ったじゃないか。あれは嘘だったのか」
「どうしてなにも答えない。
俺に言う事があったのではないか」
なにを聞いても女は
うんともすんとも言わない
「俺はお前みたいな女が嫌いだった
お前を見ると誰かと重なって
放っておけなくなる」
「もう放っておいても大丈夫だと
思っていたのに、なぜお前はまた
"アイツ"と同じような姿になっている」
"アイツ"とは誰だ
俺にもわからない
なのに口が知っているように
次々と言葉を発して行く
女の枕元に何か紙が挟まっていることに
気がつきそれに手を伸ばす
開けば「猗窩座さんへ」と
女が書いたものだと思う手紙だった
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ちひろ(プロフ) - 本気で消さないでほしい、定期的に読んでる小説No. 1 (2020年12月15日 2時) (レス) id: 7c16c151d9 (このIDを非表示/違反報告)
りおり - 切ない…とっても素敵なお話です!猗窩座さん好きです… (2020年10月31日 5時) (レス) id: 0ce86c1008 (このIDを非表示/違反報告)
ぷれえと - うわぁ・・・泣く。 (2020年10月23日 22時) (レス) id: 033e760d76 (このIDを非表示/違反報告)
善炭猗窩推し♪ - 泣きました。猗窩座推し♪恋雪ちゃんも、可愛いですよね!悲しかったけどいい話でした♪あっ関係ないけど小6ですw猗窩座大好きです。 (2020年10月21日 15時) (レス) id: b6d5995114 (このIDを非表示/違反報告)
りん - 半泣きしましたw (2020年8月2日 8時) (レス) id: b5561a028e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時:2020年1月14日 18時