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「やだなぁ、イチャイチャだなんて!私は師範と師弟関係を深めていたんですよ」
胡蝶に連れられ、宇髄と我妻がやってきた。
何がイチャイチャだ、ふざけやがって。宇髄はさっきから俺のことをニヤニヤと気持ち悪ィ面で見過ぎだ。殺すぞてめぇ。
Aはこの二人と任務に出かけていた。
重症だと聞いた時、血の気が引いた。夢に見ていたのと同じ状況に自分が置かれていたからだ。
Aは蝶屋敷にすぐに運ばれた。俺もその知らせを聞き、すぐに蝶屋敷に赴き、容態を聞いた。ベッドに横たわり、胡蝶に治療を施されているAは今にも死にそうなほど真っ青だった。
書物にもあった通り、Aはやはり特殊体質の持ち主だったようだ。胸あたりにある血管に流れる血は鬼を惑わす妙な香りがするらしい。そこを切られれば出血が止まらない。
『Aさんの血液型と同じ方がいらっしゃいません。それに、Aさんの血……特殊なんですよね?このままだとAさんが、』
『俺の血を使え』
大量出血故に、俺の血を大量に輸血してやった。そのために自分まで倒れかけた。不甲斐ねぇ。だが、俺の血とある意味で似ているAには最適だっただろう。
目の前で元気に笑うそいつの笑顔を見、良かったと改めてホッとする。半泣きの我妻と話しているAをジッと見つめていれば、宇髄が「なに見惚れてんだァ?」と覗き込んできた。
「てめぇぶち殺してやらァ」
「おー、風花〜、お前んとこの師範怖ぇな!」
「師範は怖いけど優しい人ですよ!ちょこっとだけ!」
俺の優しさはちょこっとだけかよ。
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ラズベリー - 面白いです! (2021年2月4日 6時) (レス) id: 87d010c47c (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - 最後が、「ええ、そつですよ」になってる、、、? (2020年7月25日 12時) (レス) id: 1d4ed2cded (このIDを非表示/違反報告)
0tt430v325326h(プロフ) - いつも見させて貰っています。質問ですが、過去はどうやって書いているんですか?私も作品を書き始めていますが全く分からない事だらけで… 普通の文字より少し薄いですよね?読んでてとっても分かりやすいんで、私も書きたいと思っていまして、どうか教えて下さい! (2020年5月22日 18時) (レス) id: a0727f11af (このIDを非表示/違反報告)
shinon※*(プロフ) - 何回も書きますがめちゃくちゃおもしろいです(*´ω`*)美桜さんの文章力羨ましいです!更新楽しみにしてます(>人<;) (2020年1月11日 18時) (レス) id: d985354645 (このIDを非表示/違反報告)
お肉 - リクエスト叶えてくれてありがとうございます!!これからも頑張ってください! (2020年1月11日 17時) (レス) id: 74901ad7b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時:2019年12月25日 18時