俺の継子が阿呆な件について【不死川実弥】

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口も表情も勝手に動きやがる。

煉獄も一緒に血鬼術にかかったはずなのに、元来自分に素直な性格のアイツにはなんら別状もなく。俺は自分の継子に馬鹿にされる日を過ごしていた。


コイツは絶対ェに血鬼術が解けたら殺す。抹殺対象だ。隊律違反など言っている場合ではない。恥を晒し、こんなちんちくりんのガキに馬鹿にされるのだ。俺のプライドが許さねェ。



「師範〜！！」

「離せェクソガキィ！！」



昼下がりの午後、コイツはだいたい非番の日午後を過ぎると俺にべったりとひっついてくる。毎回うざったらしいソイツに罵声を浴びせていつも引き剥がしている。今日も今日とて、Aを引き剥がす。



「たまにはいいじゃないですか〜！ギュッと抱きしめてくださいよ〜！！」

「やめろつってんだろうが！！」

「なんでなんですか！私のこと可愛いくせに！！」

「可愛いからこそ恥ずかしいんだろうがァ！！！」



またやってしまう。

俺はそんなことをいつも思っていたのか？固まる俺をAがにんまりと嬉しそうに自分の頬を両手で持ち上げて笑っている。うぜェ殺してェ。

あのクソ雑魚鬼、来世で出会ったらぶち殺す。



「もう素直な師範っていいですね〜！！私得だ〜！！うふふっ」

「ひっつくな！！クソッ……！」

「恥ずかしいんですねぇ、そうですかぁ、ふふふっ」



存分に今の俺を楽しもうとしているAが嬉しげに腰に抱きついてきた。ソイツを縁側の向こうへと蹴り飛ばした。




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ーーー3日間この血鬼術が続き、血鬼術が完全に解けた頃、不死川亭から女の子の悲鳴が聞こえてきたそうです。偶然そこに訪れていた炎柱はそのまま屋敷に帰ったそうです(見て見ぬ振り)。




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