俺の継子が阿呆な件について【不死川実弥】

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「はい、上脱いでください〜」

「…………」

「師範！！」



高熱で汗だくだから背中を拭いてあげようとしているのに、師範ってばわがままだ。脱いでってさっきから言っているのに全く脱いでくれない。

汗かいたままじゃ更に身体が冷えてしまうっていうのに。



「胡蝶様がくる前に汗臭い体どうにかしないとダメでしょう！」

「…………離せェ！ぶっ殺すぞてめぇ！！」

「だからさっきから言ってるじゃないですか！今の師範じゃ怖くないって！」



胡蝶様が薬を持ってきてくれるまでに、せめて背中だけでも拭いてあげたい。診察してくれる胡蝶様に、汗臭いと言われたくないでしょう？


着物の上を脱いでくれない師範に、ブチギレて寝ている師範の膝に乗り着物に手を伸ばす。「てめぇ！なにやってやがる！！」と目を吊り上げる師範に「てめぇが脱がねェからだろう！！！」と怒鳴り上げる。


互いに引かない。ｳｷﾞｷﾞｨ！と負けじと師範の着物に手をかけていれば、キレた師範が形勢逆転する。そしてそのまま熱により気絶。師範の下敷きとなってしまった。ズズズ…とふすまが開き、顔を出したのはまだ来ないと思っていた胡蝶様だった。



「こんにちは〜。……あら、思ってたより元気そうですね」

「………あ、胡蝶様……！こ、これは……！」

「Aさん、いくら不死川さんが体調不良だと言っても襲っていい理由にはなりません」

「どう見たら私が襲ってるように見えるんですか？！」




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