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「お前美味そうだな」
ほら、また来たよそのセリフ。
もう何万回と聞いてきた。会う鬼全てに言われている気がする。いや〜こんな美少女だから美味しい匂いでもしてんのかな、ウヘヘ。
「私が可愛いからって喰われるつもりないから!!」
「いいや、絶対に食ってやる!!」
鬼が血鬼術を使う。鋭い刃物のようなものが私に向かって飛んできた。それを交わして、「余裕余裕」と言えば、パサッと何かが切れる音がする。
え?と頭が軽くなり、振り返り下を見る。
なにこれ、髪の毛?誰の?え、私の髪の毛と同じ色。後頭部に手を伸ばし、長いはずの自分の髪の毛に触れば肩あたりから髪の毛がないことに気がついた。
「俺の血鬼術はな、避けたと思っても切れてんだよ」
「……………」
「お、おい、聞いてんのか!」
「ーーーくそったれ、」
ボロボロと涙を流し、前を向く。
ギョッと驚いている鬼に、私はブチ切れた。長い髪、お母さん譲りの綺麗な色の髪が大好きだった。それに、師範から「綺麗な髪だなァ。大事にしろよ」と昔言われた。
私にとって、いや、髪は女の命なんだよ。
「ぶっ殺してやらァ!!!!!」
「ヒッ!」
「風の呼吸伍ノ型 木枯らし颪!!!!!!」
「ギィヤァァァァァァァアアア!!!!」
鬼の首を斬り落とし、思いっきりそいつの髪の毛を引き抜いてやる。「イタイイタイ!!」と泣く鬼に、ニヤリと笑った。
「俺はな!人間のころ髪の毛がなかったんだよ!!鬼になってやっと髪の毛生えたのに、なんでむしり取るんだよ!!!」
「むしって当然じゃぁぁあ!!!!」
つるつるピカピカにしてやって、鬼が消えるのを待つ。消えたのを確認し、髪の毛に触れてないことを改めて実感した。
「師範〜〜うぇぇぇん」
泣きながらその場を後にする。
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*体調崩しました。おやすみなさい
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めい(元れん☆)(プロフ) - はじめまして!ここまで一気に読ませていただきました!とても幸せな気持ちです本当にありがとうございます!私もこのようにすてきな作品を残せるよう頑張ります、これからも応援しています! (2020年10月27日 0時) (レス) id: fb108a381a (このIDを非表示/違反報告)
koyuzuki0627(プロフ) - 夢主ちゃんも不死川さんも可愛いですね〜読みながらしWWWなずWWWWWWがわWWWさんっWWWWWWってなることが多かったです私は恋愛オチが良いです (2020年2月3日 1時) (レス) id: a9af658367 (このIDを非表示/違反報告)
ハミイ(プロフ) - 師弟オチもいいですが、私は恋愛オチの方がいいです!! この小説とても面白いので、いつも更新楽しみにしています!!応援しています!! (2019年12月25日 0時) (レス) id: 8cc530c36f (このIDを非表示/違反報告)
い ち ご ミ ル ク(プロフ) - 師弟もいいですが、やはり恋愛オチの方が私は好きです。これからも頑張ってください! (2019年12月25日 0時) (レス) id: 49aff0a89f (このIDを非表示/違反報告)
あり - いつも楽しみに読ませて貰ってます!師弟オチでお願いします! (2019年12月25日 0時) (レス) id: 5ec8350380 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時:2019年12月8日 18時