俺の継子に呆れた件について【不死川実弥】

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「帰るのはいいのですが、あまり他の方に入れ替わってることが広まると混乱しかねませんので、お互いにお互いを演じていてください」

「任せて！胡蝶様！」

「玄弥くんはそんなことしませんよAさん」



胡蝶様の手を握って誓えば違うと言われる。
あぁ、そうかこれは私だ。玄弥さんならどうするか考える。そして表情を変えると「わかった。気をつける」と言った。


玄弥さんは玄弥さんで「わかりました、胡蝶様」と微笑んだ。その顔を見た炭治郎くんが口を開いて玄弥さんにこう教える。



「Aさんはそんな風に儚げに笑わないぞ！もうちょっとこう……豪快に、そして不気味に笑う！気持ち悪いぐらい不気味にな！」

「オイ竈門てめぇ私のことナメてんのか」



キレて炭治郎くんの胸ぐらを掴む。
彼は至って普通の顔で「Aさんキレてたほうが玄弥に似ているかもしれない」という。それは褒めてんのか。



「とりあえずまずはお互い自分のことは"私"ではなく"俺"、"俺"ではなく"私"と言いましょうね」

「わかったよ俺」

「少しはまともになりましたね」



どんよりしている玄弥さんに、「ほら、師範……にいちゃんのところに帰んぞ」と言って手を繋いでやる。……うん、と小さく頷いた彼に、私はとあることを思った。



「(これは師範が可愛い継子の中身が違うと気づくのかな？気づかなかったら、後でお仕置きだ！！)」



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