検索窓
今日:6 hit、昨日:1 hit、合計:950,937 hit

244 ページ2

リクエスト【風vs霞】



何もない非番の日、俺は縁側で本日の楽しみであるおはぎを片手に、そしてもう片方にはつい最近手に入れた特茶を持っていた。


いい天気だ。外には白いタオルがいくつも干されている。Aが朝一番に選択したものたちだ。俺の隊服を綺麗に干されているのを見て、フッと笑う。


その肝心のAはというと、最近何やら手芸にはまったらしくやること済ませてから部屋に篭りそれをしているらしい。陽を浴びろ馬鹿野郎がァ。


モサモサとおはぎを頬張っていれば、「ごめんください」と知っている声が響いた。誰だ、と考える暇もなく縁側にひょっこり顔を出した時透に「ここは玄関じゃねぇ」とこぼす。



「何の用だァ」

「不死川さんに用はないよ」

「あ"?」



コイツは鬼殺隊に入ってからずっとそのツラだ。最近上弦の鬼を竈門と倒してからは変わった様だが、俺の前では表情があまり変わらない。むしろなんだか敵対視されているかのように思える。


俺に用がねぇなら尋ねてくんじゃねぇよ、と思っていると「A、いますか?」と聞いてくる。なんだ、用はAなのか。



「Aに用かァ」

「別に用はないよ」

「あ"?」



なんなんだこのクソガキは。



「あれ?無一郎くん!久しぶり!どうしたの?師範に用事?」

「別におじさんには用はないよ。Aに会いたかっただけ」



ニコリとAに笑う時透に俺は「ほォオ」と呟いた。時透の頭を上から掴み、俺の方にツラを向けさせる。「お、おじさんって……ぶふっ」と笑っているAは後で殺す。



「時透、俺はまだ21だァ」

「21歳なんて14歳の僕から見たらおっさんもおじさんも同様だよ」

「てめぇ、さっきからなんだァ。俺に喧嘩振ってんのかァ?」



同じ柱であろうが、経験値は俺の方が長い。それに、年上である。こんなにもあからさまに態度を変えられちゃァ、黙っていられねぇ。



「僕、おじさんに用はないからどこか行っていいよ。ねぇ、A、僕とお話ししようよ」

「………ふふっ、……うん、いいよ」


.

245→←設定



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (599 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
3053人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 風柱 , 不死川実弥   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ぶどう - カッコ仮ってシュタゲかw w (2021年2月4日 21時) (レス) id: 87d010c47c (このIDを非表示/違反報告)
りんごたん - むいくん…( ;∀;)むいくんが悲しすぎる… (2020年3月1日 17時) (レス) id: b6aa212c61 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 伊黒さんのもつくって欲しいです (2020年1月26日 0時) (レス) id: 930d314957 (このIDを非表示/違反報告)
いちゅき - オチはやっぱり実弥がいいですねぇ (2020年1月25日 12時) (レス) id: e629abc83d (このIDを非表示/違反報告)
奈胡 - 毎日楽しく見させていただいてます。ありがとうございます!希望としては恋のパターン希望です〜(*'-'*) (2020年1月25日 3時) (レス) id: 6815733e3d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/  
作成日時:2020年1月11日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。