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書類仕事が終わり、厨房に顔を出したがAは忙しいと俺の相手を断ってきながった。暇な時間を過ごすのも勿体ないため、土方のいない今外にサボりに出かけることにする。
江戸の町を歩きながら、途中で団子屋に行きおやつという名の間食に団子を二本食った。前につれてきたAの話をしだすばあさんに「明日デートでさァ」と話した。
「また連れておいで」
「わかりやした」
次は恋人だと言える間柄になっているといい。
団子屋を離れると、トボトボと大江戸公園へと入って行った。自販機で茶を買い、日陰ができているベンチに座りそれを飲む。この時期になると日中は過ごしやすい。夏は暑すぎてジャケットを脱いでいないとやってられねェが、心地よい風が吹いているため気持ちがいい。
明日のAとの出かける計画でも寝ながら立てるかとアイマスクを装着すると背もたれに背中を預けて、目を閉じた。
「おい、こんなところで何やってるアルカ」
もう一度、Aに気持ちを伝えることを考えていれば、俺の耳には甲高い声が響いた。マスクをあげ、「見ての通りでィ」と答えると、チャイナは「この税金泥棒」と俺を睨んでくる。
こりゃァいい…と「飲み物奢ってやっから、Aについて話せ」と言った。すると、チャイナは嬉しそうに「いあアル!Aのことならなんでも知ってるネ」とドヤ顔になった。
「……つーか、アイツ好きな奴いなかったのかよ今まで」
「Aアルカ?」
Aの好きなもの、苦手なもの、そんな話を楽しそうに話すチャイナを横に、俺は頭の中にそれらを記憶させて行く。そんな中、不意にAの恋事情というものについて聞いてみた。
恋愛がわからないと言っていたものの、第三者から見たときにこいつが好きなんじゃないのかという疑問は生まれてくる。それを聞いたところでどうでもいいけどな。
「Aにはずっと好きな奴いるアルヨ」
「は?」
思いもしない答えに耳を疑った。
「ずっと」という言葉がやけに昔からっぽく聞こえてくる。チャイナはさっきに比べるとと真剣な顔つきになって言った。
「ーーーAは神威のことが好きアル」
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美桜(プロフ) - non@nqrseさん» 返信遅くなってすみません!興奮したまま最後まで読んでくださいね!それと御指摘ありがとうございます。なおしておきました!まだまだこれからもよろしくお願いします! (2018年10月6日 18時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - 神鬼*conさん» 返信遅くなってごめんね(土下座)珍しくやる気出てきてて、すらすら文が思いついちゃうんだよね笑まだまだ更新早めていきますよ〜! (2018年10月6日 18時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
non@nqrse(プロフ) - 連続コメントすいません!62話と63話同じになってます!! (2018年9月24日 19時) (レス) id: 0592968b68 (このIDを非表示/違反報告)
non@nqrse(プロフ) - 続編御目出度う御座います&有難う御座います!吉原の神威が出て来た所から興奮状態です!!!!更新頑張って下さいいいいい!! (2018年9月20日 13時) (レス) id: 0592968b68 (このIDを非表示/違反報告)
神鬼*con(プロフ) - うおわあぁぁぁぁぁぁぁぁ!続編おめでとう!更新スペース激早でビックリしてます!むりは程々やで!!楽しみにしてます! (2018年9月19日 19時) (レス) id: af0d4e115f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時:2018年9月19日 19時