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_____…。









頬に走る、衝撃


乾いた音が、屋敷中に響き渡った。




「…私の言いたい事は、わかるな、」



『…はい、申し訳ございません』




父はそれだけのことをすると、踵を返して行った。


父の姿が見えなくなるまで、私はただそこに突っ立っていた



そっと、頬に手を触れる



『……熱い、』


熱を帯びた頬は熱く、じんじんと痛む。


私は、たったこれだけのことを言われるため、される為にここに来たのか。



午前3時半。


この時間帯を深夜という人もいれば、早朝という人もいるだろう。

昨日、あの後眠りについた私は1本の電話に起こされた。



「(''今すぐ屋敷に来い''と、旦那様が……)」


電話越しに聞こえる使用人の声。家からの呼び出しだった。


こんな風に、急に呼び出されることは少なくない。


今日は折角みんなそろって授業を受けられる日だったのに、そう思いながら急いで荷物をつめ、身支度をした私は部屋を出る

日の出が近かった。月はまだうっすらと空に浮かんでいる

夜の静けさが残る周りの空気は、私の気持ちをより一層強く感じさせた




『……嫌だ、なぁ、』




どんなことを言われるのか、もう既にわかっていた。



東京から、奈良まで。



新幹線などの予約は勿論とれない。
1番早い時間の電車を乗り継いで、何時間もかけてここまで来た



…なのに、要件はたったのこれだけ、

父の姿が見えなくなった瞬間、私は情けなく座り込んでしまった。




「…っ、大丈夫、ですか、…」


『…ごめんなさい、ありがとうございます』


そんな様子の私を見た使用人の方は、氷水が入った袋を片手に、私を心配そうに駆け寄ってきてくれた


ヒリヒリと痛む頬に、受け取ったそれをそっとあてる



『……冷たい、』




静かに涙が零れた。


昨日までは、あんなに幸せだったのに


まるで夢だったんじゃないか。




目の前に立ち塞がる事実に、どうしようもなく悔しくなった。


父上が言うのことは、何も間違っていない。


少しでも浮かれていた私に、釘を刺したんだ



……涙は、止まってくれない



『……、辛い、なぁ、…』


そんな言葉が、ポロリとこぼれる



「っ、お嬢、様……」




人の前なのに、なんて私は情けないのだろう



じわりじわりと、また何かが私の心を侵食していく







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らいらっく(プロフ) - きのこ姫さん» そう言ってもらえてとっても嬉しいです😭続き頑張って書こうって気持ちになれますありがとうございます!🫶 (3月12日 12時) (レス) id: 794256331a (このIDを非表示/違反報告)
らいらっく(プロフ) - 名無し37619号さん» 嬉しいですありがとうございます!!文字数制限に阻まれながらも頑張っております🥹 (3月12日 11時) (レス) id: 794256331a (このIDを非表示/違反報告)
らいらっく(プロフ) - ちむさん» ありがとうございます!!そう言ってくださるととてもやる気になれます😭😭 (3月12日 11時) (レス) id: 794256331a (このIDを非表示/違反報告)
らいらっく(プロフ) - みょんさん» あわわありがとうございますとっても嬉しいです😭私も早く夢主ちゃんの秘密バラしたいです…🥺更新頑張ります!! (3月12日 11時) (レス) id: 794256331a (このIDを非表示/違反報告)
きのこ姫(プロフ) - すごい!面白かったです!はやく続きがみたいです。 (1月4日 13時) (レス) @page35 id: 37e234dc71 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らいらっく | 作成日時:2020年12月7日 22時

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