Hand cream ページ15
寒い夜道を優太くんと並んで帰る。
夜中になるとますます気温は下がり、白い息がキンっと冷えた空気にとけていく。
自転車のハンドルを握る手袋をしてない手が寒そうで、『寒ないの？』って聞いてみた
「めっちゃ、寒いっす」
『手袋、しないの？』
「んー気づいたら片方無くなってたりするんですよねー」
って笑う。
「冬って、手めっちゃカサカサになりません？俺仕事で水さわるから、ひび割れとかできちゃってめっちゃ痛い」
そう言ってハンドルを握っていた左手をぱっと開いて見せてくれた。
……相変わらず大きくて綺麗な手……
でも、ぱっくりと開いた赤切れが痛々しい
『うわー、これは痛そう……薄い透明のバンドエイドみたいながあって、あれいいよ』
「へーそんなんあるんっすね。今度薬局見てみよー」
そんな話しをしながら歩いてると、あっという間に私の家に着いた。
『あ、もうここやから……ありがとう』
「いえいえ。すみません遅くまで引き止めちゃって。」
澄んだ冷たい空気のなか、煌めく瞳が綺麗
「それじゃぁ、おやすみなさい！｣
クシャって笑うと自転車に跨り行ってしまそうになる所を呼び止めた
『ゆ、優太くん』
初めて名前を呼んだ。
名前を呼ぶだけでこんな、ドキドキするなんておかしい。
「 はい。」と可愛い笑顔と共に返事してくれる。
なんだか離れがたくなってしまって、呼び止めたもののどうしよう……？
ちょっとあがってく？……とは言えないし
あ！私は鞄の内ポケットから、小さいチューブを取り出して、優太くんに差し出した
『これ、使ってみて。』
ん？って顔して差し出されたそれを手にとる
『ハンドクリーム。私も冬になると赤切れしちゃって、でもそれ使うようになってすごいマシになったから』
「そーなんですか！」
『うん。それもう残り少ないけど、あげるから』
「いやいや！Aさんの無くなっちゃうじゃん」
『大丈夫。新らしいのあるから』
そう言うと、ありがとうございます！って丁寧お礼を言ってくれて、早速蓋あけている
「これって……どれくらいつけるもんっすか？」
『ん？ええーと、この後何もしない時なんかは結構たっぷり目につけていいと思う』
どれくらい？ってチューブと手のひらを差し出された。
チューブを手にとって優太くんに手を返してもらう。優太くん手、おっきいもんな、これくらいかな？とたっぷり目に手の甲にハンドクリームを絞りだした。
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Riri(プロフ) - ericerestiaさん» こちらこそ、読んでいただきありがとうございました！！やっぱり付き合うきっかけって気になりますよねー。いづれ描きたいと思います。廉くんの反応も含めて考えてはいたのでそのうち形にできたらと思います。 (2019年9月1日 20時) (
レス) id: 0b07168624 (このIDを非表示/違反報告)
Riri(プロフ) - あさひさん» そう言って貰えて嬉しいです！！付き合うきっかけになったエピソードは書いては消して、書いては消してでなかなか納得のいく物が出来上がらずにお蔵入りになってしまいました。また上手く纏まったら書きますね！！ (2019年9月1日 20時) (レス) id: 0b07168624 (このIDを非表示/違反報告)
ericerestia(プロフ) - 岸くんのステキなラブストーリーありがとうございました。私も付き合うことになった瞬間や、それを廉くんが聞いたときのリアクションなど知りたいです。もしよろしければお願いいたします！ (2019年9月1日 14時) (レス) id: bfa1763544 (このIDを非表示/違反報告)
あさひ(プロフ) - 全然お腹いっぱいじゃないです！まだまだいけます！！もっと岸くんとイチャイチャしたいですー！！終わっちゃうのが寂しすぎます…(切実)二人が付き合うきっかけになった出来事とか読んでみたいです！いきなりのリクエストすみません… (2019年8月31日 22時) (レス) id: 1753a678de (このIDを非表示/違反報告)
Riri(プロフ) - あさひさん» あさひさん！コメントありがとうございます。私岸くんの1番の魅力ってそのギャップだと思っていて、それをこのお話で如何に表現できるかと思い書いてますので、伝わっててめっちゃ嬉しいです！ (2019年8月26日 22時) (レス) id: 0b07168624 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Riri | 作成日時：2019年7月20日 6時
