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それからちょっとだけだけど、Aの当たりが柔らかくなったような気がする。
いつもの冷たい声で「何？」って言いかけた後に
「‥‥どうかした？」
なんて言い直したりして。
Aなりに気を遣ってくれてるんだろうな、ってわかった。
それでも目が合った時に俺がAの顔を覗き込むと、顔がひきつってたりするから
あ、やっぱり俺の事嫌いなんだ、無理してるんだ、って思ったりした。
別に誰からも好かれたいってわけじゃないけど、
嫌われてる相手と実習中ずっと一緒なのもなかなかキツいものがある。
平和に実習出来ればそれでいい、って思ってたけど、やっぱり気になるし。
だから思い切って誘ってみた。
「ねぇA、飲みに行かない？」
「‥‥‥は？」
駄目‥か。
「じゃあ、ご飯は？」
「‥‥‥‥」
おっ？もうひと押しかな？
沈黙をどう破るか考えてると
‥‥‥‥くぅ。
小さな、かわいい音がした。
Aが真っ赤になって俯いている。
お腹の音？
かっ、可愛い。
髪の分け目まで赤くなったAの頭のてっぺんを眺めながら
思わずニヤついてしまった自分の口元を隠すために慌てて両手で隠した。
「笑った‥」
Aが半泣きで呟いた。
「笑ってない、笑ってない！」
「‥笑ってるよね‥」
「笑ってないよ！」
明らかに笑いを含んだ声を自分でも隠しきれてないのがわかってたけど、必死で誤魔化した。
それでも俯くAの醸し出す空気に耐えきれなくなって、手を引いて実習先の病院を連れ出した。
「なに食べるー？」
「ご飯食べに行くの、同意してない‥」
「いいから付き合ってよー。俺もお腹すいたもん」
「外食‥お金もったいない‥」
「奢るから」
「施し受ける、理由無いもの‥」
口ではプライド高いことを言ってながらお腹が空いてへろへろになっているAがなんだか面白くなってきた。
「じゃあ安いところ。ファーストフードとかうどんとか」
「‥うど‥」
「えっ？笑。なに？笑」
「うどん‥食べたい‥」
うどん屋さんに着く頃にはすっかりAがツボになってきた。
なんか、面白い。
ツンツンしてるくせに、妙に素直だったり、恥ずかしがりやだったりして。
可愛いな‥。
ぼんやりとそんな事思っている自分に気づいて驚いた。
A、確かに外見は可愛いけど。
性格キツすぎだろ。
当たり強い子苦手な筈なのに‥。
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りぷる(プロフ) - ^_^さん» コメントありがとうございます！嬉しいです♪ 女の子がお相手のお話、また書きたいなぁと思っていました！続編になるか、別の設定になるか分かりませんが、ちょっと大人な感じも混ぜながら書いてみたいと思います。気長にお待ちいただけると嬉しいです♡ (2022年5月19日 18時) (
レス) id: 37903b9c18 (このIDを非表示/違反報告)
^_^ - こちらも読ませて頂きました。どのお話も素敵でした。みんならしさがでていて、楽しかったです！このお話達の続きも読んでみたいし、裏のお話も描いて頂けたらとっても喜びます(*^^*)ご無理の無い範囲でお願いできたら嬉しいです。 (2022年5月19日 14時) (レス) @page43 id: b1e5679418 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りぷる | 作成日時：2022年2月26日 16時
