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嶺亜くんが洋館に入って行くのにつられて慌ててわたしも中に入ると、そこには何人かの男の子たちがいて
みんな目を丸くしながら口々に言った。
「嶺亜が女の子？！」
「珍しー！」
「つーか、初めてじゃない？女の子連れてくるの！」
みんなが騒ぎ立てるのを嶺亜くんは全く相手にしないで二階への階段を登る。
半分だけ螺旋状になった階段。手すりに施された木彫りの彫刻が綺麗で‥。うっとりとしながら触っていると
「ここも描きたい？」
嶺亜くんは見破ったように笑いかけてきた。
慌てて階段を登りかけていた嶺亜くんの後に続く。
案内された部屋にはシングルのベッドがあってそれからたくさんの本や漫画や画材がぎっしりと積まれてあった。
嶺亜くんの部屋‥なのかな？
4年間同じ専攻だったけどプライベートは謎に包まれていて何処に住んでるとか聞いた事なくてわからなかった。
ここ、寮なのかな‥。
大学の敷地の奥にボロい寮があるって聞いた事がある。
でも噂とはちょっと違って趣があって素敵な建物だった。
中に入ると建てられた当時の物と思われるクラシカルな部分と改修されたであろう近代的な部分がミスマッチで不思議な雰囲気だった。
そんな事ぼんやりと考えていたら
嶺亜くんはベッドに腰掛けて、おもむろに着ていた濃いグリーンのカーディガンを脱ぎながら言った。
「じゃ、やるか」
「‥はいっ？！？」
声が裏返った。心臓が跳ね上がる。鏡を見なくても自分の顔が赤いのがわかる。
い、今なんて‥？
パクパクと金魚のように口を開けるわたしをじっくりと観察した後、
「Aちゃん？何期待してんのー？」
嶺亜くんがまたニヤニヤとわたしの顔を覗き込んだ。
「俺お絵描きに誘ったんだけど？」
あっ。そういう意味‥。
恥ずかしくて堪らなかったけど必死に平静を装った。
「わ、わかってる‥」
どう見てもバレバレな慌てた態度を取り繕うように嶺亜くんの机の上のPC周辺に目をやる。
「な、何する？あ、嶺亜くんデジタルもやるんだ。わたしも家だとやるよー」
誤魔化しきれないままヘラッと笑ったけど、
嶺亜くんは静かに微笑んだまま
「グロッキーしよ。30分交替でモデルして」
そんな提案をしてきた。
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りぷる(プロフ) - ^_^さん» コメントありがとうございます！嬉しいです♪ 女の子がお相手のお話、また書きたいなぁと思っていました！続編になるか、別の設定になるか分かりませんが、ちょっと大人な感じも混ぜながら書いてみたいと思います。気長にお待ちいただけると嬉しいです♡ (2022年5月19日 18時) (
レス) id: 37903b9c18 (このIDを非表示/違反報告)
^_^ - こちらも読ませて頂きました。どのお話も素敵でした。みんならしさがでていて、楽しかったです！このお話達の続きも読んでみたいし、裏のお話も描いて頂けたらとっても喜びます(*^^*)ご無理の無い範囲でお願いできたら嬉しいです。 (2022年5月19日 14時) (レス) @page43 id: b1e5679418 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りぷる | 作成日時：2022年2月26日 16時
