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第21話 ページ2

「それは突然だな」

「でしょ?」

「で、その話は昔話じゃなくお前の体験談だろぉ?」

「気づいてましたか?そうですよ」

「ま、いいけどよ。で、続きは?」

「はい」



”その時、女の子は気づいたのです。弟君に対する気持ちに。

ああ、離れたくない。これが好きってことなんだなぁ、と。

そして思い切って言ったのです。「私も連れて行って」って。

その時に言われました。ブスは嫌いだから嫌だと。”


「なーんて、暗い話ですかね?」

「そうでもねえよ。ところで、ブスってお前がかぁ?」

「昔の私は太ってたしブスだったんです!」

「ふーん。それでお前はどう思ったんだ?」

「やっぱり人は見た目だなと思いましたよ。だから努力したんです。きれいになるための努力を」

「確かにお前はきれいだなぁ」

「ふふっ、ありがとうとございます」

「で、その弟とは今どうなってるんだ?」

「…」

晋助は私の方をじっと見つめている。

「会いましたよ。私だとは気づいていないようだったので初めましてでしたけど」

「そうか」

「確かに自分でも変わったな〜とは思いましたけど、それでもちょっとだけ悲しかったですね」

「そいつのことは今どう思ってるんだ?」

「恨んでますよ。ブスなんて二度と言わせない。もう関わりたくないとも思ってます」

「でも関わってるのか?」

「ええ、職場にいます」

なりゆきだし正直沖田総悟を見る職場でなんて働きたくないけど、、、

せっかく見つかった仕事。近藤さんが紹介してくれた仕事。

やめるわけにはいかない。自分から放り出すわけにはいかない。

「そうか」

「でもいいんです。私は変わったんです。その人のせいでもありますけど、その人のおかげでもありますから」

晋助はただ黙って聞いてくれた。

「私は誰が職場にいようが私情を仕事に持ち込みたくありませんし、頑張りますよ」

「応援してくれますか?」

「俺には関係ねぇな」

「たしかにそうですね。でも、そこは応援するって言った方が女の子は喜びますよ!さては晋助、イケメンなのにもてないですね〜」

ちょっとからかってみる。

「はあ」

ため息ついたよ。どう思ったかな?

「お前、時間大丈夫か?」

「あっ本当ですね。そろそろ帰らなければです!」

「じゃあな」

晋助は立って歩いていこうとした。




ポン

「応援してる」

晋助は私の頭に手を置きふっと笑い、去って行った。







え?何!?

私は自分の頬があついことに気づいた。

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いずみ(プロフ) - もえtotoroさん» ありがとうございます!!なるべく更新しますね! (2019年10月20日 9時) (レス) id: ce54617277 (このIDを非表示/違反報告)
もえtotoro(プロフ) - この作品大好きです!いずみさんがしんどくない程度でいいので更新頑張って下さい!飽きず懲りず待ってます!! (2019年10月20日 2時) (レス) id: 5cbc47761c (このIDを非表示/違反報告)
いずみ(プロフ) - 亜里沙さん» ありがとうございます!これからも頑張ります (2019年6月25日 18時) (レス) id: ce54617277 (このIDを非表示/違反報告)
亜里沙(プロフ) - 面白いです。更新頑張ってください!楽しみにしてます (2019年6月25日 8時) (レス) id: cd2953f50f (このIDを非表示/違反報告)
いずみ(プロフ) - アカヤさん» ありがとうございます!!これからも読んでいってくださると嬉しいです! (2019年5月20日 17時) (レス) id: ce54617277 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いずみ | 作成日時:2019年4月30日 22時

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