第16話 罠�� ページ37
パソコンの前でモニターに映る画像を眺める。
組織の構成員が続々とアメリカに渡っていく。
何と思い通りに動くのだろう。
昨日、組織の全構成員に送られたメールの内容は面白いくらい罠にはまっていた。
裏をかいたくらいじゃ、僕には勝てないよ。
僕はその先を見てるんだから。
「ね、名探偵」
部屋に入ってきた江戸川コナン君の姿をした工藤新一君。
ハッキングは犯罪だ、とか言いながらも、僕を警察に突き出そうとはしない。
それもそうか。
僕が逮捕されれば彼が元に戻ることはできなくなるわけだし。
複雑だよね。
彼が元の姿に戻ったら僕を警察に突き出すのだろう。
結局はそんな利害関係でしかない。
まぁ、僕自身、この生活を満喫できれば捕まっても構わないと考えているあたり、その利害関係は一致しているわけだ。
「安室さんは変わらずポアロにいたけど」
そう。
この僕の計画に引っかからなかった人間。
引っかからなかったのか、はたまたただ残っているのか。
「あいつは頭が切れるからな」
珍しく人のことを褒めた赤井秀一。
でもね、ライ。
「頭が切れる人間ほど引っかかるように誘導したんだけどな。だから組織はアメリカに向かったんだ。頭が悪い奴らは、良い奴らの言葉を信じて動くからね」
だからバーボンも我先にアメリカへと向かうと思ったんだけど…。
まさか…
「バァーロー。んな真似するか」
だよね。
工藤君が入れ知恵したのかと思ったがありえないか。
何せ、僕らの利害関係は一致している。
彼は僕を疑っていたから。
まだ彼の中で僕は白になっていないらしい。
それにポアロにいたベルモット。
どちらかというと彼女の方が何か引っかかっていたように思う。
まぁいい。
次の案を練ろう。
僕が、僕等が平静に暮らすために。
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夏生莉緒(プロフ) - ミアさん» コメントありがとうございます！とても嬉しいです！更新頑張りますね^ ^ (2019年4月29日 18時) (
レス) id: 178bcf1535 (このIDを非表示/違反報告)
ミア - とっても、面白いです＾＾ 頑張って下さい (2019年4月29日 18時) (レス) id: ba2dc2fbad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏生莉緒 | 作成日時：2016年8月15日 15時
