第76話 答え�� ページ38
キッドが姿を消してからというもの、名探偵は僕に何かを聞きたそうな視線を寄越している。
わかるよ、そりゃ。
君が何を聞きたいかくらい。
でも聞いてこない。
何を迷っているのだろう。
大体予想はつくけど、その予想もいくつかあって。
どれに当てはまるかは流石の僕でもわかりかねる。
その全てかもしれないわけだし。
迷わずに聞けばいいのに。
何を迷ったところで、僕に教える気は無いんだし。
君は探偵として悪、つまり、怪盗は許せないのだろう。
でも、僕はそうじゃない。
僕は探偵でもなければ、正義なんてものを貫くほど綺麗なものでもない。
不可抗力とはいえ、悪の組織に所属していた身。
僕だって名探偵にとっては敵で、警察に突き出されなければならない存在なのである。
キッドの捕まる様を見ることは、まるで、将来の自分を見るようで。
本当はそれでも良いと思ってる自分がいる反面。
今の快適な生活を手放したくない自分がいるのも事実。
結局、名探偵は何も聞かないまま、僕が帰路へつくのをただ見ていた。
「悪いけど、僕に彼を売ることはできないよ。大事な………」
きっと僕の囁きは聞こえていない。
ピロン、と鳴ったスマホを歩きながら見れば、そこには名探偵からのメールが。
『今日は助かった。聞きたいことは山ほどある。けど、今は聞かない。また明日』
それが意図するものは何か。
いつかは聞くからな、という脅しか。
聞かなくても自分でどうにかする、という自信か。
言いたくなるまで待つ、という優しさか。
「あら、そんな顔もするのね」
壁に寄りかかる女を無視して通り過ぎたはずなのに、僕の足は止まらざるを得なかった。
本当、何なんだ、この女。
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真昼 - こんなに私の理想の夢小説あるなんて、、、、。本当に最高です！更新頑張って下さい(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾ (2022年5月5日 20時) (
レス) @page42 id: 5b53c5bf5f (このIDを非表示/違反報告)
やまは(プロフ) - すごく面白くてシリーズ一気読みしてしまいました！これからも更新待ってます！！応援してます！ (2022年2月27日 9時) (レス) @page42 id: d3221d33a6 (このIDを非表示/違反報告)
夏生莉緒(プロフ) - ぽんさん» レス遅くなりすみません！大好きだなんて、本当鼻血が出そうなほど嬉しいです！これからもよろしくお願いします！ (2019年6月22日 19時) (レス) id: 178bcf1535 (このIDを非表示/違反報告)
ぽん - 更新ありがとうございます！毎日読み返すほど大好きです！これからも頑張って下さい！ (2019年5月20日 0時) (レス) id: eadf73325c (このIDを非表示/違反報告)
夏生莉緒(プロフ) - テトリスさん» 応援ありがとうございます！とても嬉しいです^ ^これからもよろしくお願い致します！ (2019年5月19日 20時) (レス) id: 178bcf1535 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏生莉緒 | 作成日時：2018年9月16日 10時
