木槿のふたり (ページ2)

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親友との再会ページ2

佐倉先輩は私の２つ上。
私が1年生の時に先輩は3年で、常にみんなから人気のある人だった。

「着きました…っと。」

空港に迎えに来てくれるという先輩に連絡を入れて、ゲートへと向かう。

この、カートを押しながら扉を出る瞬間って凄くくすぐったい気分になる。
普段ここまで迎えられることってないし。

「あっ！！A～！！」
「こっちこっち！」
先輩の横でニコニコ手をふる妊婦さん。

「えっ！？菜々！！来てくれたの！？」
「来ちゃった、はやく会いたくてさ～。おかえり！」
「ええ～嬉しい、私も会いたかった！！」

元気だった？2年ぶり！！なんて言いながらアツ～いハグを交わして、おなかをさする。

「おなか大きくなったね～。」
「うん、もう臨月だからね！あと少し！」

そっか、菜々がもうすぐママか、なんて考えてたら少しウルッときちゃう。
だって菜々は私の大親友で、中学から大学までずーっと一緒だったから。
そりゃ感慨深くもなるでしょ！？

先輩と菜々は2年前に結婚した。
アメリカで式を挙げたから、私も参加することができたんだけど、直接会うのはその時以来。

「ちょっとA、俺への挨拶は～？！」
「あっ、先輩！お久しぶりです！」
「相変わらず俺には素っ気無いんだよなぁ～」
「そんなことないですよ～」

「まあ良いけどさ、とりあえずAの新居に向かうってことでいい？」
「はい、お願いします」

先輩は車まわしてくる、と言って駐車場へ向かった。

「先輩って良いパパになりそうだよね」
「それがさ、正人すでに親バカ発揮してて…おもちゃとか服とかもう凄いの！ほんと困っちゃう！」

そういう菜々の表情は困ったようだけど嬉しそうだった。

「まさかAが話受けてくれるなんて思わなかった。ありがとね。」
「こちらこそだよ、感謝してる。でも先輩仕事の時は厳しそうだなあ～！」
「え～たしかに、でも私はいつでもAの味方だからね」

「なんの話？」
「「わっ！！！」」

びっくりしたー、先輩脅かさないでよ、なんでもないから！なんて誤魔化しつつ、3人で私の新居へと向かった。