刀よりもスマホが欲しいのですが。【鬼滅の刃】

34．力の差 ページ37

．

ただ、私は任務で鬼を斬りにきたのだ。
思いもよらない事態に戸惑うのも仕方ないが柚葉さんの妹だろうとこの鬼を斬らなければならない。



＿＿＿私にこの鬼は倒せるの？



倒せるのわけがないでしょう？？？
さっき蹴られて分かったことだがこの鬼は今まで私が倒してきた鬼とは100万倍位の差がある。今のはちょっと盛ったかもしれない。
でも、其れぐらいこの鬼は強いのだと流石の私でも分かる。


自然と刀を握る手が強くなる。
此処で死んだらどうしようか？
そんなの今考えることではない。今はただ、どんなに相手が強くても戦う。それだけだ。


＿＿＿時の呼吸 弐ノ型


＿＿＿＿寸陰


これはわずかな時間で連続で鬼を斬る技。
あまり体に負担がかからない技なので連続攻撃が可能だ。



『＿＿＿ッ！！斬れない！！？！』



相手も簡単に斬らせてくれる訳もなく、私の攻撃をいとも簡単にかわしてくる。


「そんな弱くて小さな体じゃまだまだ私は倒せないのよ。惨めね」


『い゛ッッ！！？！』


瞬きもしないうちに私の体が切り裂かれる。

痛い、怖い、痛い。



本当に惨めだ。相手が強いとはいえ一人では一撃も与えられないなんて。


「もう終わりなの？つまらないわ」


『＿＿＿カハッ！！』




見下され、踏みつけられながら言われた言葉はどこか怒っているような気がして、私が最後に見た鬼の目には、上弦 漆 という文字が浮かんでいた。


＿＿＿＿なんでそんなに哀しそうな顔をするの？


そんな疑問は私の意識とともに消えていった。

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