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北斗先輩からのメッセージに
咄嗟に席を立った。



もしかして……待ってくれてる??





窓の外にはまだスミレさんが居るのが見える。


それなら、本当に…
北斗先輩は図書室で
私を待っていてくれているのかもしれない。









「行かなくちゃ、」






別に良い。これから北斗先輩とスミレさんが
クリスマスを一緒に過ごそうが…今は、別に。



だけど、" また月曜日 "


約束した、というわけではないけれど
それが嬉しかったから。


もし会えるのなら1秒でも会いたい。







教室を出て、隣校舎の3階まで駆け上って。
さすがに息が切れる。




けど、そのまま図書室の扉を開けた。









「……北斗っ先輩、」









北「……遅い」









先輩は、いつもみたいに定位置に座る事なく。
立って窓の外を見ていたんだ。






それで、こっちを振り返った。









北「完全に帰ったと思ったんだけど」



笑いながらいつものように座った先輩の前まで、
私は一歩ずつ歩いた。









「ご、ごめんなさい…」


北「まあ俺もここ来てそんな経ってないかな。
中島先生に捕まって、」


「え。笑」


北「こっちは鍵取りに行っただけなのにさ。
彼女がいないクリスマスが久しぶりだとかいう、
特に意味も無い話を長々と…」








へえ…ケンティー彼女いそうなのになあ…
けど若干自慢入ってるのがケンティーっぽい…




って、









「あ、」

北「今度は何?笑」








言いたくは…ないけど。









「北斗先輩、行かなくて良いんですか?」


北「はい?」


「だって、外……」









私は窓の外を指差した。









北「ん?………あースミレ?」


「…はい」


北「来てたの知ってたんだ?」


「さっき教室から見えて…そうかなあ?って…」


北「あーなるほど」







北斗先輩は窓の外を見て呟いた。









北「あれは俺を待ってるわけじゃないよ」









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ちゃん(プロフ) - 【パスワードに関しまして】続編へはパスワード設定がされています。ちゃんのプロフィールからメッセージを送ってください。個別での対応になります。ご了承ください。 (2020年3月18日 0時) (レス) id: d4966cdef5 (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - いつも楽しくお話読ませていただいてます!jigsaw puzzleのパスワード教えていただきたいです! (2020年3月17日 22時) (レス) id: aa1a06e69d (このIDを非表示/違反報告)
yumero1215(プロフ) - いつもお話楽しく読ませていただいてます!jigsaw puzzle のパスワードを教えていただきたいです!これからも更新楽しみに待っています! (2020年3月14日 23時) (レス) id: 777ad33da3 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃん(プロフ) - ゆゆさん» ありがとうございます!これからもよろしくお願いします* (2020年1月24日 0時) (レス) id: d4966cdef5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - この作品凄く好きです(;;)続き楽しみにしてます! (2020年1月15日 8時) (レス) id: d4afa85270 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちゃん | 作成日時:2018年7月29日 0時

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