プロローグ ページ2
あなたは私を見つけてくれました――。
中学2年のときだった。
その日、私[A]は移動教室のため、廊下を歩いていた。
2年生になって転校してきた私に、友達なんていなかった。
窓の外の真っ青な空をぼんやり見る。
友達と楽しそうに話す生徒の声が聞こえる。
『イチバンをください。』ポツリとつぶやく。
毎日繰り返される日々に、飽き飽きしていた私。
そんな時だった――。
一人で歩いていた私に声を掛けてくれたのは、
同じクラスのともき君だった。
「ねぇ。」
その一言は、騒がしい生徒たちの声を
一瞬にして消した。
――時が止まったみたいだった。
何秒経ってからだったろうか。
私が返事をしたのは。
『はい――。』
たった2文字なのに、胸がドキドキする。
(こんなの初めてだ。)
ふいに、ともき君が私の前に立って、こっちを見てくる。
びっくりした私が顔をあげると――。
そこには、優しい笑みを浮かべたともき君がいた。
「自己紹介で話していたアレ――。」
私は、しばらくともき君の優しい瞳から、目が離せなかった。
あなたは私を見つけてくれました。
そして、私の初恋を奪いました。
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りんこ(プロフ) - 一挙公開しました!! 今まで読んでくれた皆さん、ありがとうございました! (2017年7月16日 22時) (レス) id: 9eee5efac6 (このIDを非表示/違反報告)
りんこ *天パ組*(プロフ) - ミライさん» ありがとうございます!読んでみますね♪ (2017年5月26日 19時) (レス) id: efb3d66ab6 (このIDを非表示/違反報告)
ミライ(プロフ) - とても面白かったです!お時間空いていたら私の作品も読んでくれると嬉しいです! (2017年5月26日 0時) (レス) id: a9182f78dc (このIDを非表示/違反報告)
りんこ *天パ組*(プロフ) - リンゴさん» ありがとうございます!リンゴさんの小説も、読ませてもらいました♪ (2017年5月4日 18時) (レス) id: efb3d66ab6 (このIDを非表示/違反報告)
リンゴ(プロフ) - りんこ *天パ組*さん» 返信ありがとうございます!小説書いたりしているのですが、少し息抜きにほかの方の小説見ようとしたらりんこさんの小説が目に入りました。参考にさせてもらいます。長文失礼しました。 (2017年5月4日 13時) (レス) id: df5e8262a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りんこ | 作成日時:2017年4月29日 17時