どうも、高専教師やってます。

8話 ページ8

伏「でも釘崎は経験者ですよね。今更なんじゃないですか？」

『呪いは人の心から生まれる。人口に比例して呪いも多く、そして強くなる。だから、』

五「地方と東京じゃ呪いのレベルが違う」

『被せてんじゃねえよバカ』

俺は悟の脇を軽く足で小突いた。


『レベルつっても単純な呪力の総量の話だけじゃないよ』

五「そ。｢狡猾さ｣。知恵をつけた獣は時に残酷な天秤を突きつけてくる。命の重さをかけた天秤をね」

4級とか弱い奴らにも知恵があると面倒くさい。弱さを自覚しているからこそそういう人質とかいうものを出してくる。

『(ま、野薔薇は大丈夫だと思うんだけどなあ)』

あの子ハキハキしてて頭良く回りそうだったし。


そんなことを思っていたら、廃ビルから呪いの影が出てきた。

五「お」

伏「祓います」

『ちょいまち恵くん』

そして次の瞬間、呪いの体からザクザクと棘が生えてザフッと消えた。

伏「……」

五「いいね、ちゃんとイカレてた」


その後俺たちは子供を送り届けて、野薔薇と悠仁の元へ戻った。

五「お疲れサマンサー！」

『子供は無事送り届けたし、今度こそ飯行こうぜ〜』

虎「ビフテキ！」

釘「シースー！」

本当に、今年の一年はいい子揃いだな。

＿＿＿

No side


伊「我々“窓”が呪胎を確認したのが3時間程前。避難誘導、9割の時点で現場の判断により施設を閉鎖。｢受刑在院者第二宿舎｣。5名の在院者が現在もそこに呪胎と共に取り残されており、呪胎が変態を遂げるタイプの場合、特級に相当する呪霊に成ると予想されます」

特級。その言葉に伏黒と釘崎の顔は強張りを見せた。

虎「なぁなぁ、俺、特級とかまだイマイチ分かってねぇんだけど」

まず位は一番下から4級、3級、2級(準2級)、1級(準1級)、特級…というふうに分けられている。

それぞれの強さとしては通常兵器が呪霊に有効と仮定した場合、

4級 木製バットで余裕

3級 拳銃があればまあ安心

2級(準2級) 散弾銃でギリギリ

1級(準1級) 戦車でも心細い

特級 クラスター弾での絨毯爆撃でトントン


という感じになっていて、本来なら呪霊と同等級の術師が任務に当たるようになっていた。

伏「今日の場合だと五条先生とか一瀬先生とかな」

釘「え、あの人も特級なの？嘘でしょ？」

伏「あれでもすげえ術式(モン)持ってんだよ。まああの人の場合は使い方次第では命取りだけどな」

釘「…ふーん」

9話→←7話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す