38話 ページ40
Aside
『………………ハッ!?はァっ…はぁ……し、死んだかと思った……』
いやまあ実際死んだんだけど…
『ウワ携帯画面割れて壊れてる…!何分落ちてたんだ俺!』
数分の死なら多少問題はないが、さすがに予想外すぎて脳の処理がまとまらない
え?そういやなんで生きてんだって?
うーん、少し長くなるけど、説明しようか
____
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(長ったらしく喋る上に少し胸糞が悪いです)
俺にももちろん母親と父親というものがいた
でもそれらを家族と呼ぶには不快で、他人と呼ぶには近くにいすぎた
そしてその母と父の家は双方、元々呪術師の家系だったらしい。特に立派な功績を残すことはなかった
だが俺の父親のそのまた父親の兄の、いや妹の………さてこれが誰に行き着いたかまでは覚えてない。けれどこの俺に流れる血を辿っていくとそれに行き着くのはたしかだ
行き着く先は1人の女で、その女はある術式を身に宿していた
___否、宿してしまった
その女が死ぬことができないという事実に気づいたのは十三の頃だった
中学へ上がるとオバケが見えて気味が悪い、目つきが悪い、怖い、気持ち悪い
罵声を浴びせられてそれはやがていじめというものに姿を変えた
人間は醜い。でもだからこそ尊いものもある
だがそんなことは中学生の少女に分かるはずもなく、ただただその恐怖に耐える日々を過ごした
術式が無いと思い彼女を必要としない家の者には当然言えず、担任には言葉で丸めて流され、味方などどこを探しても居なかった
そんな彼女に限界が来たのは早かった
縄に首をかけて旅立つことを決意した彼女はその時、どんな顔をしていたのだろうか
俺は会ったことなんてないし今話しているこれらも全て書記にあったものだ
でもきっと青白く生気の無い顔をしていたんだろうな。中学生の女と呼ぶには恐ろしくなるほどには
そして彼女は椅子を蹴り倒した
彼女の遺体が見つかったのは1週間経ってからだった
家の者は皆その少女に構うことがなかったからだ。術式のない女など20歳まで生きていれば子孫繁栄に使う。それくらいの認識だった
そしてその認識が神を崇めるようなものに変わったのは、遺体が発見されてすぐだった
女は息を吹き返した
心臓は完全に停止していた。適当に土に埋めておくか念の為焼いて骨は川に捨ててしまうか、そんな話をしている時に女は目だけを開けた
女は特に疑問を持つことも無くこう思った
ああ、死ねなかった
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いちご牛乳(プロフ) - 砂糖さん» ああああ‥‥ありがとうございます、、嬉しいです!!やっぱり絡み見たいですよね( ˙-˙ )笑書けたら書こうと思います(●´▽`●)頑張ります〜!! (2020年10月28日 0時) (レス) id: 78f1b03d1a (このIDを非表示/違反報告)
砂糖 - いつも更新お疲れ様です!!男主の小説が少ないのでこの小説を書いてくださって感謝しかないです。年齢制限の絡み…気になります()無理のない程度に更新頑張ってください、応援してます! (2020年10月26日 22時) (レス) id: f640eaedb5 (このIDを非表示/違反報告)
いちご牛乳(プロフ) - りんたろうさん» そんなふうに言って下さるととても励みになります…年齢制限のものは書ける暇があったら書こうと思います(^-^)頑張ります!ありがとうございます(´;ω;`) (2020年10月21日 17時) (レス) id: 78f1b03d1a (このIDを非表示/違反報告)
りんたろう(プロフ) - いつも面白くて読ませて頂いています!!!!年齢制限のやつ…とてもみたいです()このご時世ですのでお身体に気をつけてお過ごしください!楽しみにしています! (2020年10月21日 3時) (レス) id: ba7f2d4d8d (このIDを非表示/違反報告)
ぱるむ - 復活待ってます!すごく面白かったです! (2020年6月28日 20時) (レス) id: 4fbbe91aff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いちご牛乳 | 作成日時:2020年4月11日 3時