今日は積極的だね♡ ページ35
『……』
タルタリヤに会いに行こうとしたところを止められた私。
もどかしい気持ちを抱えながら、あの2人の甘酸っぱい雰囲気を見守っている。
「なーんか、本当に片想いしてる人みたい」
『片想いって…そんな大袈裟な』
一緒に眺めている胡桃に返答をする。
『あ、別れた』
しばらく窓の外を見ていると、女性はタルタリヤに手を振りながら去っていった。
え、別れたよ?もう行っても良いよね??
私はそう思いながら胡桃を見る。
見ろこのつぶらな瞳を。
「あーはいはい、行っても良いから!そんな捨てられた子犬みたいな目しないで!……ったく、どんだけ好きなのよ…」
『えへへ〜、ありがと胡桃。行ってくる〜』
私はそう言って、急いで往生堂を出る。
タルタリヤがどっか行っちゃう前に問い詰めないと。
『タルタリヤっ!』
私はタルタリヤのところまで走り、声をかける。
「……!!A!…どうしたの?…ああ、俺に会えなくて寂しかったから来てくれたのか!」
一瞬驚いた顔をするも、すぐにそう続ける彼。
『違うよ、もうっ!!……ねえ、そんなことよりタルタリヤ、さっきの女の人…誰?』
「え、誰って……。待ってそれ見てたの!?」
『う、うん』
私がそう言うと、彼はこの世の終わりかのような顔をして頭に手を当てる。
「最悪だ……Aにだけは見られたくなかったのに……!!」
そう呟く彼に、私は口調を強める。
『最悪って……。何、私に言えないようなことなの?……あんな親しげに話してたのに…』
私に隠してやるなんて酷くない?
あれだけ好き好き言っといて、本命は全然いましたってこと?
そんなこと考えていると、私の顔はいつのまにか歪んでいたみたいで。
「うわ、違うから!!大丈夫だからそんな泣きそうな顔しないで!!」
もちろん泣きそうな顔も可愛いけど、と続ける彼。
『泣きそうな顔なんてしてないよっ!もう、そんなことはいいから説明して!』
「分かった、分かったからとりあえずどっか落ち着けるところに行こう?」
『…………分かった』
それもそうだと思い、私はタルタリヤの提案を了承する。
『じゃあ、往生堂行こ』
私はそう言って彼の手を掴む。
すると…
「え、なに、手繋いでくれるの!? ははっ、今日は積極的だね♡可愛いなあ」
『〜〜〜!!』
そんなつもりなかったのに、そんなこと言うと恥ずかしくなっちゃうじゃん!
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宇琉夜ハル(プロフ) - 6ページ離月ではなく璃月ですよ (2023年3月24日 18時) (レス) @page6 id: c64b9591b6 (このIDを非表示/違反報告)
りんご祭り(プロフ) - けんとさん» うおおお!!ネタ切れだったので!!リクエストまじでありがとうございます!!!気合い入れて書きます!!続けてでもなんだろうが構いませんよ!コメントくれるだけで嬉しいです…! (2022年10月13日 23時) (レス) id: bc8f8e995e (このIDを非表示/違反報告)
けんと - 続けてリクエストすみません(泣スカラマシュと絡んで欲しいですワガママすいません (2022年10月13日 18時) (レス) @page37 id: a76f20d172 (このIDを非表示/違反報告)
りんご祭り(プロフ) - けんとさん» いえいえ!こちらこそリクエストありがとうございました〜 (2022年10月4日 22時) (レス) id: bc8f8e995e (このIDを非表示/違反報告)
けんと - ありがとうございます、尊かったです!萌死にするところでした (2022年10月4日 21時) (レス) @page26 id: a76f20d172 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りんご祭り | 作成日時:2022年9月24日 23時