番の座狙われてます【呪術廻戦】

12話 ページ13

「…たかな」




俺の腰を細い片手でささえた狗巻


意外と力があるんだなと感心していると、そのまま木に体を寄りかけられる




俺は狗巻に背を向けた状態になった




「ちょ…狗巻……っ…」



「名前で呼べ」






呪言を耳元で使われ、俺の口は勝手に動いた





「とげぇ……棘っ…ッ…とげっ」





俺は狗巻の名前を何度も呼んだ




「♡〜〜」




狗巻は俺を支えながら抱きしめて、すりすりと体を擦りつけてくる




そのうち狗巻は満足したのか、俺の手をもう一度握って教室に戻った



少し申し訳なさそうに頭を下げてきたのでやはり制御出来ないのかなと思った






･







･








･





「あれ、生意気くんじゃないか？」








「は？」





五条は夏油に外を指さされ、何かと思うと、そこには森の中で狗巻に盛られているAをみつけた








「棘の奴……コロス」




五条の目付きには殺意が宿り、今にも教室から飛び出して行きそうだった



「みっともないよ悟…後輩には優しく…ね？」




夏油はそんな五条を止めにかかる





「チッ(取られる前に食ってやる)」


五条は明らかに機嫌に悪くして教室から出ていったが、狗巻たちを邪魔しに行く様子はない









カシャッ




「くくっ…悟には悪いけど、私も彼には興味があるからね…」




夏油はいやらしい笑みを浮かべ、携帯で撮った写真をみていた

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