23:家出�� ページ25
SS当日、結局私は屋内ライブを克服できず、Edenのプロデュースが出来ないでいた
結果、Tricksterの勝利。話を聞く限り、私がいようがいまいがEdenは負けていた。
Tricksterの明星先輩のお父さんのことで、陰謀を考えていたゴズプロの上層部がやらかしたらしい
Edenが勝利してくれたら、私は私が居なくても大丈夫なんだと思って悲しくなったと思う
一方でEdenが敗北して、私は私が居なかったせいで迷惑かけたんだ……負けてしまったのは自分のせいだと自責の念に駆られた
悔しい……悔しいよ
気付いたら、巴家にいた。
Edenのみんなに合わせる顔がなく、1人で家に帰ってきたのだ
自室に戻って紙とペンを取る
『よし、出来た……』
私は机の上に手紙を残して、必要最低限の私物だけ持って巴家を出た
日和様に迷惑かけたくなくて、自分が嫌で、逃げ出した。行くあてもなく走って、走って、走って…
次第に暗くなってきて、あっという間に夜になった。もう冬だから、とても寒い
チラチラと雪が降り始めてきた。スマホと財布だけ持って家を出てきたから、上着なんて着ていない
寒さから逃れるように公園のトイレに駆け込んだ
誰もいない夜の公園は怖くて、雪のせいでいつにも増して寒い。ここがどこの公園かも分からないくらい遠くまで来てしまった
『大丈夫……手紙は残したし、日和様ならきっと、私が居なくても大丈夫………』
寒さで鳥肌のたった腕をさすりながら、日和様との生活を思い出す
あの日、私を買ってくれた
食事を与えてくれた
着るものを与えてくれた
勉強を教えてくれた
マナーを教えてくれた
アイドルの世界を教えてくれた
ダンスを教えてくれた
日和様にしてもらったこと、一緒に過ごしたことを思い出すと、自然と涙が出てきた
家出したのは私なのに…泣く資格なんてないのに…
1度涙が流れると、溢れるように涙が止まらない
『っ、うぅ、っ』
自分のすすり泣く声だけが公園のトイレにこだまして、まるでこの世界に自分だけしか生きていないんじゃないかと虚しくなる
涙を止めようと両手で顔を抑えて壁にもたれる
ふいに、嗅ぎなれた香りが鼻腔をくすぐった
と思った瞬間、ガバッと誰かに抱きしめられた
嗅ぎなれた柑橘の香りも……この温もりも、私は知っている
『日和、様……』
｢やっと………………やっと見つけた………｣
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箱推しになりがち人間(プロフ) - 初コメ失礼します。伏見君は多分生徒会ではないと思います。姫宮君の手伝いをしているだけだったと･･･違ったらすみません。とても面白いです。頑張って下さい。 (2022年4月9日 17時) (
レス) @page15 id: 9c39c484b8 (このIDを非表示/違反報告)
クテシフォンらるるん(プロフ) - Kazu-mochiさん。初めまして、クテシフォンらるるんです。この度は本作をお読み下さり、ありがとうございます。確認したところ、閣下ではなく、殿下でしたので、修正致しました。ご指摘ありがとうございます！これからも、楽しんでいただけるよう、頑張ります。 (2021年2月22日 20時) (レス) id: 35ac981bdf (このIDを非表示/違反報告)
kazu-mochi(プロフ) - 初めまして！素晴らしい作品をありがとうございます！日和くんの小説は読んでいませんでしたが、とても面白かったです！(あと、茨くんが日和くんを呼ぶときは閣下ではなく殿下ですよ。閣下は凪砂くんです！間違ってたらすみません(；´Д｀)これからも応援してます！) (2021年2月18日 16時) (レス) id: 2505b4e935 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クテシフォンらるるん x他1人 | 作成日時：2021年2月11日 7時
