世界を救う能力者たちの日常【日/常/組】 (ページ32)

今日:6 hit、昨日:0 hit、合計:35,746 hit

31 ページ32

ダ「は…？？」

ト「ぺいんとの体にはごめんだけど、少しだけ静かにしててね」

トラゾーさんはそう言ってダークの体を周りの植物で縛った。

ダ「くっそっ…なんだよこれっ！」

『直ぐに楽にしてあげるよ…。』

私は…自分がどうなろうともぺいんとさんを救いたい。
意識を集中させて──私は光でできたバイオリンを作り出した。

ダ「！？っ…嘘だろお前！！！」

目をつぶって、私はバイオリンを奏ではじめた。

ダ「やっ…めろ…なぜだっ…おまえはっ……闇と…水の子のはずだろっ…」

そうだよ。

なんて返すことも出来ない。

集中しないといつこの音色が途切れるか分からない。

もしかしたらダークが消える前に…私が倒れるかもしれない…

いや、それだけは絶対にダメだっ…

ずっとダークがなんか言ってる…
でも何を言ってるかよく分からなくなってきた…

目をつぶってても自分の足が、だんだんふらついてきているのが分かる

「居たぞっーーー！！！能力者だ！！！！」

「「「っ！」」」

うっすらと目を開ける。

嘘でしょ…一般人が、凄い人数でこっちに来てる

気づいたら外も明るくなってる

それに加えてこの音を聞いてこっちに向かったんだろう

きっとダークは、この時間を狙ってここへ来たんだろうな

どうするんだろう───

死神さんが一般人に向かってなんか言ってる。

っ！能力を…使った？

足止めしてくれたのか…

ダークも目をつぶって苦しんでる

私は…
こっちに集中しよう……っ。