世界を救う能力者たちの日常【日/常/組】 (ページ28)

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私たちはキッチンのテーブルに並んで座った。
いつも5人で並んでいたけれど、今は4人…。
いつも明るくみんなを元気にしてくれる彼は…
いない。

ク「いつか、聞こうと思ってたんだよね。お父さん、光だったんでしょ？実は光の家系、今はひとつしかないんだよ」

『え…そうなんですか』

ク「つまりぺいんとの家族なのか、ぺいんとが突然変異でもしたのかって思ったりしてたから」

し「それもそうですけど…王…だったんですよね、ぺいんとさんと、Aちゃんのお父さん。」

ト「つまり、20年前くらいに闇に乗っ取られた能力者っていうのは────」

『ぺいんとさんと私の父です。』
『その事について、お話させてください』

少し難しい話になるかもしれません。

まず、私たちがこの世界で産まれた時、闇の世界でも私たちは産まれます。この世界の私たちが滅亡すれば闇の世界でも滅亡します。
けれど闇の世界で滅亡したとしてもここの世界の人は滅亡しないんです。
闇の世界の階級は力。
つまりこの世界で光の人は闇の世界では階級がとても高くなるんだそうです。

私の母がぺいんとさんを産む前は父は普通の能力者でした。けれどぺいんとさんを産んだ途端、父は急に行方がわからなくなりました。

母はぺいんとさんを能力者の養成所へ預けて父を探しに回ったそうです。
数年間探していると父は急に何事も無かったかのように帰ってきました。
その後産まれたのが私。

けれど父は様子がおかしかったのです。
当時から乗っ取られていたのでしょう。

私を産む時、父は母を闇の世界へ連れて、私を産ませたと言っていました。
当時、闇の世界とは分からなかったみたいです。人々は笑顔でしたし、想像していたようなくらい世界ではなくて。
目的は、私を奪うこと。
闇と水の家系…そうなると王は私が闇の子になると考えました。闇の世界で産むことによって、逆の世界では存在しない奴になる。もし私が能力者として産まれてもすぐ滅亡させればいい。

そう考えていたみたいです。

けれど私はこのように、能力者としてうまれました。
母は闇の世界の自分と会ってしまって、ここが闇の世界であることを…私の父が王となっていることを知りました。

そしてどうにかこの世界に、まだ言葉も喋れないくらい幼い私をつれて戻り…

それに気づき怒った王はこの世界を乗っ取ってやると…そしてこの世界がこうなってしまったのです。