76，誤魔化して ページ30
「もうすぐ"昼食"の時間ですよー」
パンパンと手を叩きながら現れたのは、ドジョウ髭の男、趙金雲。予想もしていなかった登場に、皆自然と視線を向ける
「アンタがアイツを野放しにするってんなら、俺達が鬼道に代わってアイツを排除するするぜ！」
そんな中、1人灰崎は歩み寄る。強張った顔で近付く彼に、「何ですか？灰崎クン？」と
趙金雲は尋ねた。その顔はオトボケ顔。彼の態度が灰崎の怒りに油を注ぎ、息がかかる距離まで近付くと、金雲は頬をほんの少し染めながら、脂肪の多い自分の頬を揉みだした
「灰崎くん…また物騒なコトを言いますねぇ。良いですか、ハイザキきゅーん？日本にはこんな言葉があります」
"疑わしきは罰せず"
"疑わしきは罰せず"。正確には"疑わしきは被告人の利益に"という意味で、どんな時でも犯罪の確実な証明がない限り有罪、または不利益な裁判を受けないという法諺(法律)である。明らかに怪しい彼を目にして何故、吉良と灰崎の「はぁ！？」という素っ頓狂な声が重なった
「良いですか？一星クンがまだ悪い人と決まったわけではありませんから、手出しするコトも許しましぇーーん」
人指し指を振りながら呑気に言い切った彼に、馬鹿か、と不平不満をぶつける灰崎。そこに「監督の話聞いてた？」と余裕の表情で一星が突っかかる
「"疑わしきは罰せず"だよ、灰崎クン？」
監督自ら手出しを禁じられては、従うことは必然。監督という絶対権力者を手に入れた一星の表情は、余裕綽々、必勝、勝ち誇った笑みだった
「そういえば、何で黒裂チャンはずぶ濡れ何ですかー？」
灰崎が今にも一星に掴みかからんとしている時、空気を読まずに尋ねた金雲の声が響いた。そういえば落ちた経緯知らないな、その場の全員が思ったことである
『え…えっと…』
黒裂は横目で一星を見る。しかし返ってきたのは睨み顔。上手くごまかせ、おそらくこう言いたいのだろう、と思う
『じ…実は…』
全員の視線が映る。特に吉良と一星は食い入るように彼女を捉えている。そんな状況に内心ビビりながら、言い訳を考えた
『一星君は泣くほど虫が嫌いなんです。ベンチに虫がいて、それに驚き恐怖した一星君がよろけて私にぶつかり、落ちました』
故意ではない、と悟りきった目で言い切った。「ぷっ」と吹き出す2人と、あんぐりと口を開けて固まった一星が印象的だった
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物語の都合上、"夕食"を"昼食"に変えています。ご了承下さい
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Setsuki.(プロフ) - 良子(ラッコ)*さん» なんか、1年生なので童顔を意識したら小学生くらいになってしまいました笑 応援、ありがとうございます！なんか勝手にふざけたの描いてごめんなさい汗(リア充見た時の顔とか…←)私も、良子さんのこと応援してます！頑張ってください！ (2019年5月16日 20時) (
レス) id: 77812d9344 (このIDを非表示/違反報告)
良子(ラッコ)*(プロフ) - Setsuki.さん» ありがとうございます！細身の綺麗な雰囲気で書いて下さって、線とか、画力の高さが目にしみます･･･。何気にイラスト書いて貰ったの初めてで、こうも嬉しいものなのかと目頭が熱くなっています。Setsukiさんも絵師としても、執筆者としても、応援しますので頑張って! (2019年5月16日 18時) (レス) id: 8f91876c31 (このIDを非表示/違反報告)
Setsuki.(プロフ) - 白黒で申し訳ないです。ごめんなさい (2019年5月15日 22時) (レス) id: 77812d9344 (このIDを非表示/違反報告)
Setsuki.(プロフ) - http://uranai.nosv.org/img/user/data/b/4/7/b47f19bd8787bd22a00ed67eeed75d36.jpg.jpg (2019年5月15日 22時) (レス) id: 77812d9344 (このIDを非表示/違反報告)
Setsuki.(プロフ) - 良子さんどうも！大変遅くなりましたが、この小説の黒裂ちゃんが完成しましたので報告しに参りました！URLはここに載せておきますね！ (2019年5月15日 22時) (レス) id: 77812d9344 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：良子(ラッコ)* x他1人 | 作成日時：2018年12月8日 23時
