余命宣告2日目 ページ2
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「ただいま。」
返事のない部屋に乾いた声だけが響く。頭の中にはこれからのことだけが浮かぶ。今年で23になる私には恋人は疎か両親も兄弟も居ない。
誰に迷惑をかけることも無く暮らしている。
そりゃもちろん付き合ったことぐらいはある。それなりに経験だってしている。ただ最近は仕事が軌道に乗り始めていたので作る暇がなかったのだ。
私はキッチンへ言って蛇口を捻り水道水を出す。程よい量をグラスに入れて勢いよく飲み干す。口の端から少量の水が垂れる。それを指で拭いながら、私は冷蔵庫を物色した。
改めて考えさせられる、冷蔵庫の中には何も入っていないのだ。基本的に体調管理のためにも自炊は怠らない。しかし最近食欲が無かったので軽く済ませてしまっていたのかもしれない。
そのおかげで元より45キロ前後をキープしていた体重も40前半に落ちてしまった。
「買いに行くか。」
財布と、スマホと、エコバッグ。そして家の鍵。それだけを持つと私は再び家を出た。近所のスーパーは徒歩で2分の距離にある。
今は病院で打ってもらった点滴のおかげで症状は出ていない。
そういえば、ロビーに大量のダンボールが置かれていたが、新しい住人でも来たのだろうか。
「晩御飯何にしようかな。」
時刻はすっかり午後5時を回っていた。久しぶりの自炊だ。何か手の込んだものが食べたくなった。そんな時だった。
「A？今日は大丈夫だったのか？」
名前を呼ばれた方を振り返る。そこには私服姿の轟焦凍。先程も言ったが学生時代名を呼び合う仲でも無かった私たち。
どう呼べばいいのか分からずフルネームの私に対し、ちゃっかりファーストネームで呼んでくる轟焦凍。
こいつ、天然タラシだろ。
とは言え、さすがに膵臓癌でしたー！！ステージ4の末期なんだって☆なんて事は言えない。
「あぁ。なんか軽い夏バテみたい。」
そう言って笑顔で誤魔化した。
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Nao(プロフ) - 珊瑚さん» ありがとうございます！期待を超えるくらい泣かしてみせますね笑 (2020年1月21日 9時) (
レス) id: 9cbd37a4c4 (このIDを非表示/違反報告)
珊瑚(プロフ) - うわ〜。これはいい小説な予感がします。最終回で泣いてしまうかも、更新待っています。 (2020年1月20日 23時) (レス) id: 75cba6923f (このIDを非表示/違反報告)
Nao(プロフ) - kagamikoto08さん» そうなんです！！爆豪が元カレでここから色々展開させていく予定なので楽しんでみて貰えたら嬉しいです！ (2020年1月18日 10時) (レス) id: 9cbd37a4c4 (このIDを非表示/違反報告)
kagamikoto08(プロフ) - 余命宣告悲しいけど、１３日目にして爆豪が元彼って驚きました！ (2020年1月18日 10時) (レス) id: cbbf42e28b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Nao | 作成日時：2020年1月15日 22時
