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寿「…ぅ…、」
寿は腹を押さえ、苦悶の表情を浮かべながら布団の上で縮こまっている。
老人は寿の脈を取ると、カルテのようなものにペンを走らせながら尋ねた。
「…胃だな。吐いた量はどのくらいだ」
審神者「えっと…五、六百ミリリットルくらいってとこですかね」
「多いな。内視鏡を入れたいが、こんな状態では入らんか。鎮静剤を打ってやろう…しばらくは楽になる」
老人は道具箱から注射器と小瓶を取り出し、小瓶の液体を注射器で吸い込む。
そして寿の腕を持つと、そこに素早く針を打ち込んだ。
老人が内視鏡を用意している間に、審神者とAは小声で話し合う。
貴方「胃カメラって、この時代もああいうタイプなの？」
審神者「いや、都会行けばもっと良いのあるよ。けどあの人はレトロなタイプの方が好きみたい」
貴方「私から見たら全っ然レトロじゃないんだけど」
審神者「あっそっか、平成人だもんね」
貴方「このトシでジェネレーションギャップ感じさせないでもらえる？」
平成人だもんね、なんて言葉はもう二、三十年は聞かない予定だったのに。私はまだ若い。
老人がモニターを運んで来る頃には、寿は先程までの苦しみ方が嘘であるかのように寝息を立てていた。
「さて、始めるか。お前達も手伝え」
審神者「え？何をです？」
「東はこの首飾りを取れ。邪魔だ。そこの女は首を横にして支えていろ」
首飾り、とはペンダントのことだろう。
審神者は寿の首の後ろに手を回し、チェーンの金具を外した。
Aは寿の頬を両手でそっと持って支える。
老人は黙ったまま、寿の口に、喉に、食道に胃カメラを進めていく。
そしてモニターをちらりと見て言った。
「思った通り、かなり酷い胃潰瘍だ。刺激物…辛い物は好き好んで食うか？」
審神者「いや、人並みだと思います」
「酒は？」
審神者「全く飲みません」
「そうか。原因の心当たりは？」
審神者「…最近、ちょっとストレス溜まってたかもしれません」
老人は、鋭い目付きで審神者を見る。
「かもしれない…？お前とこの小僧がどんな関係かは知らんが、そんなことさえも曖昧なのか」
審神者「はい…」
「まあ、どちらにせよ今更遅いがな。診察は終わりだ」
胃カメラをゆっくりと引き出し、老人は右側の襖と審神者の服を交互に指差して言った。
〜追記〜
医療系知識に関してはは勿論ド素人知識です。
グー○ル先生参考。
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そると@受験生(プロフ) - いつの間に沢山のコメントありがとうございます！これからも頑張りますぞ〜(*｀･ω･) (2017年3月31日 18時) (
レス) id: 762ecccfb8 (このIDを非表示/違反報告)
あやとり猫(プロフ) - 初コメ失礼します!! シリーズを見つけて1章から飛んできました!!面白すぎて涙が出ました(勿論感動でも出ましたよ!!) 鶴さん…みかち…ジジィが尊いことはわかりました(( そして遅くなりましたが続編おめでとうございます!!更新ゆるりと楽しみにしております!!(*＾▽＾*) (2017年3月20日 1時) (レス) id: ace5edcb89 (このIDを非表示/違反報告)
霧月(プロフ) - 続編おめでとうございます！！鶴丸さぁあん！！！ついに....！ついに....！恋をした！！！！短編も楽しみにしとりますぞ！！！ (2017年3月19日 20時) (レス) id: d9abe7bbeb (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - やったいちこめだやっふぃ！！！！続編おめでとうございますありがとうございます、いつも楽しみにしてます！ (2017年3月19日 20時) (レス) id: 2ca1777b5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そると | 作者ホームページ：
作成日時：2017年3月18日 11時
