48 ページ13
審神者「はい、これ」
部屋に戻ってきた審神者が手に下げていたのは、プラスチック製の小ぶりなバケツに入った水だった。
審神者はそれを机の真ん中に置く。
寿「何すかこれ？霊力でも込めてるんすか」
審神者「いや。ただの水道水。神通力見せるなら水が一番面白いじゃん」
本物の超能力(らしきもの)を見られるならどんな物質でも面白いと思うが、まあ審神者が暑い中わざわざ持って来たのだ。黙っておこう。
貴方「それで、どうやるの？」
審神者「んー、普段使おうとは思わないから微妙なんだけど…こう、」
審神者はバケツに手をかざし、瞼を静かに閉じる。
そして深く息を吐くと、水面が僅かに揺れた。
水面の揺れは徐々に大きくなり、やがて中心部分が盛り上がった。
山のように盛り上がったままゆらゆらと揺れる水。
それは、とても美しいものだった。
だが、途中で水はぱちゃんと音を立てて戻ってしまい、水面は揺らめきながら丸く波紋を作った。
審神者「ふー…ごめん、僕はこれで限界かな。霊力使い過ぎると、仕事に色々影響出ちゃうし」
手を下ろして言う審神者に、寿は目を輝かせて言った。
寿「何すかそれ、かっけえ！俺にも出来っかな」
審神者「うん、出来ると思う。やってみなよ」
よーし、と寿は意気込み、バケツをじっと見つめる。
審神者「僕は狙いを定めやすいように手かざすかな。あと集中のために目は閉じて、なんかこう…水が宙に浮く様子をイメージするの」
寿「水が宙に浮く様子見たことないんすけど」
審神者「その辺は…えー…まあ、物は試しだよ」
貴方「誤魔化した…」
寿「とりあえずやってみっか」
寿はバケツに手をかざし、瞼を静かに閉じる。
ここまでは、審神者と同じだった。
ここまでは。
一瞬だった。
バケツが突然真上に飛んだと認識した頃にはバケツは天井に衝突し、三人の頭に水が降り注いでいた。
静寂の中、カコーン、カコーンと机の上に音を響かせるバケツ。
審神者「わぁー…霊力、つよぉーい…」
審神者は呆然として、顔を引きつらせながら言った。
〜追記〜
ところでそろそろリクエストが尽きたので新しいの下さい全て私好みの話になりますたすけて
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 111人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
そると@受験生(プロフ) - いつの間に沢山のコメントありがとうございます！これからも頑張りますぞ〜(*｀･ω･) (2017年3月31日 18時) (
レス) id: 762ecccfb8 (このIDを非表示/違反報告)
あやとり猫(プロフ) - 初コメ失礼します!! シリーズを見つけて1章から飛んできました!!面白すぎて涙が出ました(勿論感動でも出ましたよ!!) 鶴さん…みかち…ジジィが尊いことはわかりました(( そして遅くなりましたが続編おめでとうございます!!更新ゆるりと楽しみにしております!!(*＾▽＾*) (2017年3月20日 1時) (レス) id: ace5edcb89 (このIDを非表示/違反報告)
霧月(プロフ) - 続編おめでとうございます！！鶴丸さぁあん！！！ついに....！ついに....！恋をした！！！！短編も楽しみにしとりますぞ！！！ (2017年3月19日 20時) (レス) id: d9abe7bbeb (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - やったいちこめだやっふぃ！！！！続編おめでとうございますありがとうございます、いつも楽しみにしてます！ (2017年3月19日 20時) (レス) id: 2ca1777b5b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：そると | 作者ホームページ：
作成日時：2017年3月18日 11時
