よぉ三平、また会ったな。【刀剣乱舞】

4 ページ6

寿「あ。もうこんな時間か」


携帯端末をポケットから取り出して、寿は驚いたように言った。
もう八時だ。早いものである。

寿はAの方を向くと、突然端末のカメラでAの顔を撮った。


貴方「え？ちょっと何いきなり」

寿「ちょっとな」


メール作成画面を開いた寿はこのようなメールを打った。

『なんと今日A(記憶残ってる！)と遭遇。話は後でじっくり聞かせてやるからな( ﾟ∀ ﾟ)
そろそろそっち帰るから待ってろよ･*･:≡( ε:)』

そのメールに先ほどの写真を添付し、送信する。
宛先は『第三端末』。


貴方「第三端末って誰？」

寿「ああ、確か今日は…貞宗だったかな。
うちの本丸、共同の端末いくつか持っててよ。
出陣とか遠征メンバーの隊長と、本丸待機組。
こうやって他の時代遊びに行くときは、はぐれると面倒だから全員に持たせてんだ」


寿が促すと、前田も平野も同じ携帯端末を取り出した。こんなものをいくつも揃えるとは、こいつも随分金持ちになったものだ。

すると、電子音と共にすぐ返信が来た。


『話に聞いていた子だね。皆に知らせたらとても喜んでいたよ。
ところでそのAという子は、ボクにあんなことやこんなことしてくれるのかい？o(⁰ꇴ⁰o)楽しみだよ！』


Aはそっと、寿の方を見た。


貴方「…どこの貞宗だよ」


まさか、これが噂に聞いていた貞ちゃんか。
こいつか。
あんなことやこんなことって…なんか思いの外ヤバい奴なのでは？
燭台切がずっと執着しているのだ。中身も見た目も格好良い奴だと思っていたが、中身が死ぬ程格好良くない。


寿「あー…こいつ、打刀の亀甲貞宗っつーんだ。ドMガチ勢でさ。五分放っておくだけで放置プレイがどうとか言い出すんだよ…
あ、光忠とセットの貞ちゃんは太鼓鐘貞宗な。もうそっちもうちにいる。今んとこいる貞宗って名前の奴は三振りかな」


寿はカメラロールを開き、Aに次々と顔写真を見せる。


寿「こいつらが太鼓鐘、亀甲、物吉。皆貞宗。いつか会わせてやるよ」

貴方「そりゃどうも。あ、でも亀甲はやだ」

寿「はは、それはそれで『ボクを拒絶するのかい？へぇ…良いねぇ…』って言うな多分」

貴方「うっわ」

寿「まあいいや。とりあえずメールしちまったしそろそろ帰るわ。じゃな」

貴方「うん。じゃーね」


こうしてAと寿達は別れを告げ、別々の方向に歩き出した。


その時は、一週間後に寿が我が家へ転がり込んでくることなど想像もしていなかった。

@リクエストについて@→←3

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す