破ァ ページ49
目を覚まし、慌てて体を起こすと、隣にはAの顔を覗き込む太郎太刀がいた。
そして枕元には、何かをブツブツと唱えている石切丸。
貴方「え？何、何が…」
Aは驚いて太郎太刀に尋ねようとしたが、大きな手で口を覆われた。
太郎「しっ。説明は後ほど」
相変わらず掌を顔の前に掲げ、石切丸は呪文のようなものを呟き続ける。
その様子をAは眺めているしかないのだが、重かった体はどんどん軽くなってきている。
どうなってんのこれ？
石切丸「………ふぅ」
しばらく経つと、石切丸は手を下ろして息を吐いた。
太郎「終わりましたか？」
石切丸「ああ。逃げたようだよ」
全く状況が理解できない。
貴方「あほ…ひょっほ！」
太郎「おっと…すみません、口を塞いだままでしたね」
太郎太刀に塞がれたままだった口を解放し、Aは改めて尋ねた。
貴方「いきなり何!?」
石切丸は安堵して、被っていた烏帽子を整えながら答える。
石切丸「この部屋に、少しばかり良くないものが憑いていたんだ。君の様子を見て、これは悪霊の仕業だと確信してね」
なるほど
とりあえずこの部屋を勧めたあのドジ殺せばいいのか
よっしゃ殺ってやる
Aから溢れ出る殺気に何かを感じたのか、太郎太刀は審神者をフォローする発言をした。
太郎「主に誘導されたのでしょう？あの人のことです、何か事情があった筈」
まあ確かに、あいつが故意にそんなことをする奴じゃないことは分かる。
しかしそれだとしても許し難い。
もう体は良くなったとはいえ、不調になったのはこの部屋で寝ろと言った審神者のせいだ。
貴方「まあいいや、後でゆっくり話聞くことにするし」
Aは『ゆっくり』という単語を強調して言うと、ふと思った。
貴方「ところで、お祓いってさ」
石切丸「うん」
貴方「『破ァー!!!』とかじゃないの？」
石切丸「…うん？」
石切丸の烏帽子がずれた。
太郎「…と、言うと？」
貴方「いや…お祓いとか何かこう、派手にやるのかなーみたいな」
石切丸「出来ないよ…偽物の霊媒師なんかと一緒にしないで欲しいなっ」
マジもんの幽霊に取り憑かれたことなんてなかったんだから、マジもんのお祓いとか期待してた自分がいる。
石切丸「とにかく、主と話を付けてこようか」
太郎「立てますか？」
ダブル大太刀のでかさに翻弄されつつ、A達は審神者の部屋へと向かうことにした。
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そこら辺の水溜まりの水@不味い水(プロフ) - 作品を読もうと画面を見るとグロ画像がありしょっぱなから精神を抉られた、慰謝料を寄越せ (2018年5月12日 21時) (
レス) id: 30224d1d1f (このIDを非表示/違反報告)
りなほ@多忙(プロフ) - 御影さん» 包丁藤四郎!?そんな刀があるのですか…知りませんでした((((；ﾟДﾟ))))大丈夫です、なっちまってません← (2016年9月22日 21時) (レス) id: 762ecccfb8 (このIDを非表示/違反報告)
御影 - 先日徳川美術館で見てきた包丁藤四郎を思い浮かべてしまいましたよ(^-^;一応この話自体は簡潔してるみたいだしこれから読み始めるところなので(←おい)あり得ないでしょうが包丁藤四郎になっちまってるのかなぁー、と妄想しました！ (2016年9月22日 17時) (レス) id: a473325dfe (このIDを非表示/違反報告)
アヤミ(プロフ) - りなほ@多忙さん» なにこの会話！！めちゃ入りたかった！！ (2016年2月9日 19時) (レス) id: dcc37d5cfe (このIDを非表示/違反報告)
りなほ@多忙(プロフ) - 綺羅さん» …続きはメールでしましょうねー (2016年2月6日 7時) (レス) id: a309352d54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りなほ | 作者ホームページ：
作成日時：2015年10月31日 13時
