文系(体育会系) ページ37
案の定、木刀の落下地点付近でわなわなと震えているのは、歌仙兼定だった。
歌仙はこちらを一瞥すると、途端に怒鳴り始めた。
歌仙「な、なな、何て事をするんだ！折角良い句が浮かんだというのに！」
どうやら歌仙は、本丸の池で一句詠もうとしていたらしい。骨喰の持っていた木刀が池に浮いている。
歌仙「それに見てみろこれを！木刀が当たって、僕の筆に傷が付いてしまったじゃないか！文系の僕にとって筆は命なんだ！どうしてくれる!?」
歌仙は興奮したまま続けたが、鯰尾はそれを華麗にスルーして、気付いたように言った。
それに続いて骨喰も話し始める。
鯰尾「そういえばAって耳良いよね！もしかしなくても偵察向きかも…」
骨喰「確かに、ここまで離れた声を察知するとはな。夜目がきかなくても音なら拾えるだろう」
歌仙「聞いているのかっ!!!?」
無視されたことに余計腹を立てた歌仙の声は、だんだん大きくなってきている。
ただ、苛立っているのは歌仙だけではない。
Aも同様だった。
なんだこいつ、超うるせえ。
歌仙「本当に雅が解らない者は困る！人の話もろくに聞かず、本当に雅の欠片さえない！よくもまあ…」
ずっと一人で怒鳴り続けている歌仙に、Aは小さく言った。
貴方「うるさいなー文系ゴリラ…さっきからウホウホウホウホ…」
一瞬静寂に包まれる空間。
歌仙「…ご、ごり…ウホウ…!?」
鯰尾「えっ、何で知ってるの!?粟田口の間で歌仙さんが『文系ごりら』って呼ばれてる事！」
骨喰「おい、それは黙っておく約束だろう」
あ、ビンゴか
やっぱり考えることは皆一緒なのか
歌仙の怒りゲージは、とっくに限界点に達している。
歌仙は打刀を鞘から抜いた。
歌仙「…貴様ら…万死に値するぞ!!!!!」
顔を真っ赤に染めた歌仙はこちらに飛びかかってくるが、Aはそれをかわしながら叫ぶ。
貴方「うわぁぁああ!!!こっちくんなゴリラ!!!」
歌仙「誰がごりらだぁぁぁぁああ!!!!!首を差し出せ貴様らぁぁああああ!!!!!」
なんだなんだと襖を開けて、こちらの様子を伺ってくる刀剣男士達。
で、走って逃げるというこんな状況でも、鯰尾と骨喰の会話は終わらない。
鯰尾「おぉ、ちゃんとかわせてるね！」
骨喰「これなら出陣もすぐ出来そうだな」
しかし先程までトレーニングをしていた三人に、もう体力はほぼ無い。
貴方「ちょ、誰かぁ！」
Aは苦し紛れに叫んだ。
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そこら辺の水溜まりの水@不味い水(プロフ) - 作品を読もうと画面を見るとグロ画像がありしょっぱなから精神を抉られた、慰謝料を寄越せ (2018年5月12日 21時) (
レス) id: 30224d1d1f (このIDを非表示/違反報告)
りなほ@多忙(プロフ) - 御影さん» 包丁藤四郎!?そんな刀があるのですか…知りませんでした((((；ﾟДﾟ))))大丈夫です、なっちまってません← (2016年9月22日 21時) (レス) id: 762ecccfb8 (このIDを非表示/違反報告)
御影 - 先日徳川美術館で見てきた包丁藤四郎を思い浮かべてしまいましたよ(^-^;一応この話自体は簡潔してるみたいだしこれから読み始めるところなので(←おい)あり得ないでしょうが包丁藤四郎になっちまってるのかなぁー、と妄想しました！ (2016年9月22日 17時) (レス) id: a473325dfe (このIDを非表示/違反報告)
アヤミ(プロフ) - りなほ@多忙さん» なにこの会話！！めちゃ入りたかった！！ (2016年2月9日 19時) (レス) id: dcc37d5cfe (このIDを非表示/違反報告)
りなほ@多忙(プロフ) - 綺羅さん» …続きはメールでしましょうねー (2016年2月6日 7時) (レス) id: a309352d54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りなほ | 作者ホームページ：
作成日時：2015年10月31日 13時
