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ラウンド17 ページ18

一通りその話題が解決し、鯰尾が次の質問をしようとしたところでAは口を挟んだ。


「じゃあ次はえーっと…」

「ごめん、ちょっとこっちからも良い?」


一瞬きょとんとした表情を浮かべる鯰尾の代わりに、骨喰が答える。


「勿論だ。何だ?」


先程まで聞けていなかったが、Aが一番聞きたかったこと。
これからこの本丸で生活する上で、一番解決しなければいけないこと。


「さっき加州も、私殺そうとしてたことない?」


刀剣男士達の間で緊張が走ったのが分かった。
他の者と目を合わせる者や、ひそひそと何か話す者も居たが、誰一人としてAに答えを教える者は居なかった。


「ねえ、どう考えてもワケありでしょ、ねえ。嫌いってだけで殺したりしないでしょ普通」


Aは刀剣男士達を見ながらもう一度言う。
ここで引き下がったらまたさっきと同じようになってしまう。
それだけは嫌だった。

睨み合いが始まって数分、一期が口を開いた。


「…私達は政府より、主を殺すよう命じられているのです」

「おい!」


一期の隣に座って居た全体的に白い奴が、一期を肘で強く押す。
Aは驚いて一期の方へ近寄り、顔を寄せて言った。


「え、どーゆーこと、それマジ…?」

「はい」


険しい顔をして答える一期。
周りの刀剣男士達は溜息を漏らしたり、手で顔を覆ったりしている。
一気に恐怖心に駆られたAだったが、一度深呼吸をして続けて尋ねた。


「何のために?」

「それは…私共も存じ上げません」

「…ふぅん…」


Aは不安の色を顔に滲ませている。
政府という名の知れた組織に命を狙われていると聞いたのだ、無理もない。
見兼ねた鯰尾は、Aの背中をばしばしと強く叩きながら元気付けようとした。


「大丈夫ですよ。例え殺されそうになってもすぐ回復できるんですから、まあなんとかなりますって!」

「でもさぁ、普通に怖いし痛いし。そもそも殺しにかかってくるの、あんたらじゃん…なんとかならないもんなの?」

「うーん…」


鯰尾は唸って考え始める。
しばらく無言で待っていると、突然鯰尾はアホ毛をぴーんと真っ直ぐに伸ばして言った。


「よーし、わかった!」


皆の注目を浴びる中、鯰尾は自慢気に自分なりのアイデアを語った。

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設定タグ:刀剣乱舞 , とうらぶ , 女審神者   
作品ジャンル:アニメ
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そると(プロフ) - ナツカさん» 一応この物語は完結したら少しいじってpixivの方にも載せたいと思っております!最後になってしまいましたが、これからも楽しく、張り切って書かせて頂きますのでよろしくお願いします♪ (2017年10月8日 23時) (レス) id: 762ecccfb8 (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - ナツカさん» うわああああこんなに褒めて頂けるとは…(´ノω;`)ウレシイ…!!!大体の結末は考えていますが、自分は気分屋なので今とはガラッと変わるかもしれませんね( ˇωˇ )あと現在はもう受験を終えて高校一年生やってます…紛らわしくて申し訳ありません(汗)→ (2017年10月8日 23時) (レス) id: 762ecccfb8 (このIDを非表示/違反報告)
ナツカ(プロフ) - 長文、大変上からの無礼な感想誠に失礼いたしました。ただ、是非完結まで追いたいです。占ツクをやって3年近くたちますが、1番と言っていい程楽しめる作品です。勉強との両立、大変だと思われますが、ご自愛のもと、どうかこの素晴らしい作品を書き上げてください!!! (2017年10月8日 22時) (レス) id: 0606ce557e (このIDを非表示/違反報告)
ナツカ(プロフ) - 先が読めなくて、主人公と刀剣がどう和解するのか、はたまたバッドエンドなのか、予想がつかず妄想が膨らみ大変ワクワクします。本当に、もっと評価されるべきです、何故HIT数がこんなに少ない……! 正直占ツクよりも、pixivなど年齢層の高い場所で受ける作品かもです (2017年10月8日 22時) (レス) id: 0606ce557e (このIDを非表示/違反報告)
ナツカ(プロフ) - ギャグも、キャラをよく理解しかつ自分の中でキャラを動かせてるのだと思います。違和感なく楽しめます。受験生ということでしたが、高校3年生ですか? その年でここまで書けるのは、脱帽、尊敬に尽きます。結末までの構想は練ってあるのですか? 続きが気になります (2017年10月8日 22時) (レス) id: 0606ce557e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:そると | 作者ホームページ:   
作成日時:2017年5月6日 18時

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