虎杖は私の手が好きらしい【呪術廻戦】

知らない ページ12

保健室を飛び出して急いで自室へ駆け込んだ

未だドクドクと鳴る心臓に頭の中がハテナでいっぱいになる


何これ、





『こんなの知らない、』




左手が異常に熱い

悠仁の唇が触れた所から全身にどんどん広がっていく


さっきの出来事が頭から離れない







「可愛すぎんだろ、」









『ｯあんな悠仁、知らない』





いつもの小動物みたいな顔じゃなくて

獲物を見つけた猛禽類みたいな、





『…あ"あ"〜〜…』





壁を伝ってズルズルと床に座った


両手で顔を覆おうとするとふと手首に目がつく

白い肌に咲く赤い痕はよく目立っていて






『…』



無意識にソコへ唇を近づける

あと数センチ、




















「A、入るぞ」






『！？はい、どうぞ』





ノックの音と共に硝子さんの声が聞こえてきた

急いで手首を隠して入ってくるように施すとガチャ、と扉が開いた






「保健室行ったら虎杖しか居なかったから……ってなんで床に座ってんの」






『き、気分です』






「ふ〜ん？」







硝子さんは座り込む私に顔をずいっと近づけてきた
綺麗な顔が急に現れて少し顔を引く






『何、ですか？』






「A…虎杖となんかあっただろ」






『！？』







硝子さんの発言に私は目を見開く

目の前の彼女はそんな私の反応を見て「ビンゴ〜」とケラケラ笑った

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