花になりたい彼女 (ページ42)

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35輪ページ42

水車が出来てから一気に仕事の効率がよくなった

今は冬ぞなえのために金狼や銀狼、スイカ含む子供たちと果物を採りに来ている

たしか葡萄取ってこいって言われたな…

木に実っていた綺麗な紫色を手に取る

…あ、そういえば

『金狼、銀狼』

「なんだ」

「どうしたの？」

『ありがとね』

お礼を言うと2人はハテナを浮かべる

まあ急に言われたら困惑するか

それでもこの2人にはとても協力してもらったと聞いた

私が来る前にもずっと手伝ってくれてたんだとか

『私が来る前も科学王国に手を貸してくれてたんでしょ？それにわたあめ作る時もずっと皆のために働いてくれてたし』

2人には感謝でいっぱいだよ

それを伝えると金狼は「別に今更気にすることではない」。銀狼は「えへへ～Aちゃんに褒められちゃった～」と。

この違い…

『よし、じゃあ結構採れたし戻ろっか』

「皆絶対喜んでくれるんだよ～！」

『うん』

「ただいまなんだよ～！」

『帰ったよ～』

「お、葡萄ちゃんと採ってきたか？」

『もちもち』

千空に指定された入れ物に葡萄を大量にいれていく

なんでもワインを作るんだとか

するととんでもない格好をしているルリとコハクを発見

『ルリ、コハク、何そのすけべな格好』

「おお！ちょうど良かったA！女子3人組で一緒にするか！」

『え』

「ええ！ぜひご一緒に！」

『…』

話によるとワインを作るためにたくさんの葡萄を踏み潰していくらしい

ルリとコハクにキラキラな瞳で見つめられて断れるわけがないでしょー…

まあ着替えなきゃいいだけだし…

「てことで着替えに行くぞ！」

『え！？』

「さぁ、こっちにいらしてください！」

『ヤダヤダヤダヤダヤダ！そんなすけべな格好したくない！』

断固拒否するとルリが俯いた

………………嫌な予感…

「…そうですか…私せっかくAさんと初めて共同作業が出来ると思ったのですが…しかも同じ格好で…」

『ぐｯ………わ、分かった着替えるからそんな顔しないで…』

ホントですか！？と目を輝かせるルリ

…不覚にもときめいたぞ

胸を抑えて可愛さに悶えているとコハクに問答無用でズルズルと引きずられていった

「Aも案外単純だな♪」

「？」