花になりたい彼女 (ページ16)

今日:32 hit、昨日:19 hit、合計:463,428 hit

14輪※ ページ16

『ね、眠れなかった…』

千空に呼び出しをくらったのはお昼
そして今現在夜

寝ろって言われたのになぁ…

『…と、取り敢えず千空待ってるだろうしラボ行こ』

少し肌寒かったからさっきまで被ってた布を肩にかけて倉庫を出た

見上げると眩しいくらいの星空が私の両眼に映り込む
ここに来る時は必死すぎて空を見ることも忘れていた

久しぶりの夜空を堪能してからラボの中をこっそり覗き込むと千空がフラスコを綺麗にしていた

ていうかガラスも作ったんだ…スゴすぎる

わ…机の上もガラスになってる…

「…いつになったら出てくるつもりだ？」

『！気づいてた？』

「最初からな」

喉をクツクツと鳴らしながら「わかりやすいんだよ、てめぇはよ」と笑われた

その笑い方好き

「…そーかよ」

『え、声に出てた？』

「思いっきりな………さぁ、御託はもういい」

急に真顔になるもんだから少し後ずさると腕を掴まれてラボに引きずり込まれた

その弾みで千空の胸に飛び込む

『せんく、ん』

見上げて名前を呼ぶと急に視界いっぱいに広がった千空の整った顔

パサ、と持ってきていた布がラボの床に落ちる

さっきまで肌寒かったはずなのに今ではまるで茹でられてるかのように熱い、

いつの間にか後頭部に手を添えていたらしくグイっと引き寄せられる

噛み付くようなキス

いつもはふわふわした優しいやつなのに…

『ん、…んぅ…っ』

「ん、」

千空の滅多に聞けない声に顔が熱くなる

小さなリップ音や息遣いにも反応してしまい腰が擽ったい

恥ずかしくて千空の肩を少し押すけど逆効果だったのか後頭部を抑えている方とは逆の手で腰を引かれた

そのまま腰をなぞられたら嫌でも体が跳ねる

『は…、ｯ…んん』

酸素が欲しくて口を開けたらもっと深く入り込まれた

すると急に体が半回転して背中に硬い感触

あぁ、机に押し倒されたんだなぁとか、星すごい綺麗だなぁ…とかぼんやり考えていた

「…ククク、この状況で考え事とは…まだまだ余裕そうだなぁ…？A、」

『え…ぁ…ちが、んんｯ』

なんとか言い訳しようとしたらまた塞がれた

少し休憩したくて胸を押すけどあっさり指を絡め取られて机に押し付けられた

すると突然下唇を甘噛みされ、驚いて目を少し開く

「…」

『…ｯ!?』

細められた真紅の瞳と目が合った