64【緑・橙】 ページ20
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でも俺はいつまでもどん底で、下手な平気なふりをするので、精一杯。
あんなに、身体の相性がええて思うてたけど、思い出すのは、してない時のAちゃんばっかり。
安心しきった寝顔とか、ふとした返事とか、まだ想い出に、体温が残ったままになってる。
別の子を大切にすれば、俺の中のAちゃんを、消せんねやったらいくらでもする。
でも、どうせ誰を押し倒してみても、Aちゃんの笑顔が横切って、どうしようもないやろうな。
………
空白の四ヶ月について。
まるやまさんのはなし
呼び捨てにも出来へんかったな。
3年近く一緒に居ったのに、結局僕たちは、何も前に進めへんまま終わってしまった。
君より可愛い女の人は、星の数ほど居るやろうけど、君より、格好ええ女の人は居らへん。
そんな君の可愛い面が自分だけのものやった時間があったこと、そのこと自体に、今は感謝したいような気持ちで。
今、僕はぎこちなくしか君と接せられへんけど、Aちゃんの笑顔は、付き合う前と付き合うてた頃から、ずっと一緒。
Aちゃんは、強いひとや。
だから、守ってあげたかった。
ほんまは強いんやなくて、ただ強いフリをするのが、天才的に巧いだけやって知ってたから。
強いフリをするために、僕と付き合うてる時から、藤峰さんと関係してたんかな。
僕には分かるはずもないけど。
Aちゃんにのしかかる物凄い期待と、憧憬の圧力をそれが分散してくれてたんやったら、それでええわ。
その理論で行けば、僕の存在も、無駄やなかったことになるから。
僕が怖いのは、別れることよりAちゃんが、不幸せになること。
藤峰さんは、君を幸せにしてくれるのかな。
でも僕は、僕が「運命の人」と違うて、ほんまに藤峰さんが決められた「運命の人」やったとしても、僕を選んでほしかった。
今日こそは、僕の部屋に帰ってくるんやないかなんて、まだそんなことを考えている。
君に渡した合鍵は、今この掌にあるのに、今頃君、は藤峰さんの部屋で甲斐甲斐しく藤峰さんに尽くしてるやろうに。
………
空白の四ヶ月について。
よかーまさんのはなし
Aからの『報告』を受けたのは、四ヶ月前のこと。
それから今日まで、俺には割と長い四ヶ月やった。
惚気話を聞かされる役目を、買って出た訳やけど、俺は律儀に聞く度に、不安になった。
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ゆうみ(プロフ) - まーさんさん» 本当にありがとうございます！私もすごくお気に入りで自分でもたまに読み返します笑。最近あまり更新できなかったのでこれから少し頑張るつもりです。ぜひ読んでもらえればと思います。 (2019年10月25日 23時) (
レス) id: b00a6f057e (このIDを非表示/違反報告)
まーさん(プロフ) - はしめまして。この小説の全てが好みすぎて初めてコメントしました……！月並みな言葉しか書けませんがとにかく好きです！ってことを伝えたくて、、！ゆうみさんの小説全て好みなのでこれからも無理のない程度での更新楽しみにしてます！！ (2019年10月20日 19時) (レス) id: 880f5c4f88 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうみ | 作成日時：2019年8月18日 9時
