58【橙】 ページ14
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思い返すのは二つの顔。
のんびりマイペースに、僕の隣に居った、純粋で照れ屋なAちゃん。
そして、奔放に僕を誘った、欲望のかたまりみたいなAちゃん。
どっちがほんまの君やったの。
なんとなくやけど、ずっと僕に笑いかけてた君は、本物とちゃうくてピンヒールを履いて家に来た君が、本物やった気がする。
……どっちにせよ、僕のものやった時は一度だってなかった。
あの、キスマーク付けたのも、あの人なのかな。
最初から君がそういうタイプやとは、僕には思われへん。
あの人がそういうことを、教えたような気がする。
未練がましくてもええやんか。
暫くは君のことを考えていたい。
考えへんようになんて無理や。
少しでも君の中に僕が残っていないか、これから毎日探してしまうんやろう。
その度に僕はきっと傷付いて、涙も出るかもしれへん。
藤峰さんの隣に居る君は、これからどんどん、綺麗になったりするんやろうね。
笑顔の一つ一つの裏に、藤峰さんを感じてしまうんやろう。
僕はその度に逃げたくなって、叫びたくなって、藤峰さんを刺してしまいたくなるかも知らん。
君がまた、僕のところに戻ってくるなら、なんでもしてしまうやろう。
それでも、僕はなにもしない。
それでも僕は、一番近くに居るのを選ぶ。
肩書きがただのメンバーに戻っても。
これから先も。
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ゆうみ(プロフ) - まーさんさん» 本当にありがとうございます！私もすごくお気に入りで自分でもたまに読み返します笑。最近あまり更新できなかったのでこれから少し頑張るつもりです。ぜひ読んでもらえればと思います。 (2019年10月25日 23時) (
レス) id: b00a6f057e (このIDを非表示/違反報告)
まーさん(プロフ) - はしめまして。この小説の全てが好みすぎて初めてコメントしました……！月並みな言葉しか書けませんがとにかく好きです！ってことを伝えたくて、、！ゆうみさんの小説全て好みなのでこれからも無理のない程度での更新楽しみにしてます！！ (2019年10月20日 19時) (レス) id: 880f5c4f88 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうみ | 作成日時：2019年8月18日 9時
