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……Aちゃんは病室に入らなかった。
病院に行く途中で
逃げたことも、何度もあったらしい。
今思えば、入られへんかったんやろうな。
小さいAちゃんは
『お母さんが死ぬかもしれへん』
ってことを認められへんかったんやと思う。
叔母さんが危篤やってことになって、
近親者がみんな集められて
ようやくAちゃんは、病室に入った。
叔母さんの心拍がゼロになった時、
Aちゃんは病室を飛び出した。
自分の心を守る術を、
知らんかったんやろうと思う。
みんなと悲しみを共有するとか
文字に書くとか、
思いっきり泣くとか、出来なかったんや。
結局その後、捜索願を出されることに
なってしまったんやけど。
なんやろうな、
本人も自覚してへんのかも分からんけど
叔母さんが自分を置いて
死んでしまったことで、
今の『他人評価至上主義』が
生まれてる気がする。
相手からちょっとでもアプローチ受けると、
すーぐその気になって
(ホントは好きか本人もわかってない)
逆に、気に入られようとし過ぎて自滅。
男って追いかけるより
追いかけたい生き物やし。
「俺はな、ほんまに誰かと上手く行った時に
逃げてまうような気がしててん」
信ちゃんの伏せた目が胸に残って
変にざわっとした。
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2.顔色【黒】→←【11月】『逃亡』編 1.時には昔の話をしようか【青】
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ゆうみ(プロフ) - りずさん» ありがとうございます！私のイメージがかなりバレるお話かなあと思っています笑 (2019年9月29日 22時) (
レス) id: 23afaa0b1c (このIDを非表示/違反報告)
りず(プロフ) - この話好きです！！不器用で、でも一生懸命な丸ちゃんが可愛すぎて。ヒロインちゃんの背中を押してくれるすばるくんも、素敵。 (2019年9月29日 10時) (レス) id: 8a21356a9d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうみ | 作成日時：2019年8月10日 9時
