君よ、名を捨てることなかれ【8UPPERS】 (ページ17)

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ep.16 ページ17

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俺らが施設を出て、この仕事を始めて、軌道に乗ったタイミングで、セーラをマックが養子にした。

結局、仕事も俺等と一緒にやり始めた。
その情報網使ってルカのことを調べてるのも何となく気づいてたけど、まさか接触してもうてるなんて思わへんかった。

俺等は大抵のことは調べようと思うたら、調べられるやろう。
せやけど、その分俺は知らんくてもええこと言うんはあると思うてる。

皆が皆、自分にとって嬉しい話ばっかりと違う。
やから、ルカとセーラは会うてほしくなかった。

セーラはもうセーラで、本名のあの子ではないから。

それでもセーラは、その道を選んだ。
しゃーない。

やからこそ、どうして今回の依頼に、お前とルカを巻き込みたくなかったか解ったわ。

まあ、そうなってもうたんやけど。
それでも、セーラがルカを大事にしてることは理解できる。
ルカはセーラを認知もせず、特段何とも思ってないのはどうかと思うし、ルカは親として何にもしてへんのに、それでもセーラは母として思ってんねやなとは思う。

ルカのせいで、セーラはせえへんくてええ苦労としんどい思いさせられた。

二度も捨てられて、今はこんな仕事してこの街で俺等と生きている。

やから、お前はこのことを秘密にして、これからもセーラを大事にしてやってほしい。

それで、セーラが大事にしてるルカのことも、色々気い使ってやってくれ。

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