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（4）親友【青】 ページ15
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去年も今年も、大倉の為のその髪型なんやね。
これから着ける指輪は、いつか僕としていたペアリングとは全く意味が違うんやね。
結婚して初めてのキスは僕らの前でするんやね。
君は、本物の「はじめて」の場所と日取りまで、僕に教えてくれるんやね。
…………へえ、和室かあ。
いつからこんな意地悪くなったんやろう。
壊せへんのは分かってるのに、
届かへんのも分かってるのに。
……言ったら、あかん。
「好きかも分からへんのにようそんな頑張れるなぁ」
………あかん、
これの次に来る言葉を聞いたら僕は……
「でもな……好きやねん。」
………………………終わり。
「大変や言うて、今聞いてもろうたんやけどな、
やっぱりその大変も楽しいねん。
不安ばっかやねんけど、希望もあっててん」
僕は君の親友や。
嬉しそうなんには、勿論気づいていた。
「そう聞いて安心したわ」
絞り出した声は、心と裏腹にいつもの僕で、僕は自分の演技力に身震いした。
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作者名：ゆうみ | 作成日時：2019年3月26日 23時
