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第9章ー最後の救済ー ページ14

ピンポン
と古びた音で呼び鈴が鳴った

彼女、宮野明美はこの古いアパートで妹と一緒に暮らしている
最も、妹の方は組織の部屋に軟禁状態だが…。

ドタバタと足音が聞こえ、すぐに扉が開く

「はい…!スピリタス!」

覗きドアを見ていなかったらしい明美は驚愕一色に表情を変えた
それに困ったように笑う

「明美、覗き窓を見ろっていつも言ってるよな?」
「っええ…今日は何しにきたの?」
「はは、まるで来て欲しくなかったみたいな言い方だね
まあ、勿論君が愛している男を回収しに来たんだよ?」
「っこ子に彼はっ!きゃっ」

彼女が何かいう前に足を振り払い腕を引く
必然的に俺の胸に飛び込んでくる形になるので片手一本で支えた
後ろにいるバーボンに目配せして、中に入らせる
暫くすると殴る時特有の鈍い音がして、ため息をついてから俺たちも滑り込む

「いきなりなn「しー」っ…」

明美が言葉を紡ぐ前に口を手で塞ぎ、ジェスチャーをする
襟首には発信機、右手首には盗聴器があった
それらを外して握りつぶす

「はい、完了」
「…ありがと」
「はいはい、明美は警戒心を持とうな」

僕は明美の頭を優しく撫でつつ、笑った
ジンからはまだ何も来ていないので潰したのは気づかれていないらしい

「バーボン、そっちは?」
「こちらも完了です」

部屋のドアからやたら上機嫌なバーボンが顔をひょっこり出していう
部屋の奥にやたら長い足があるのは気のせいだろうか…

「…部屋入るね」
「え、ええ」

部屋に入るとぶすくれたライと目があった
頰が腫れているから、大方バーボンが思いっきり殴ったのだろう
ライはライで俺たちだから気を抜いたのかもしれない
まあ、流石に迂闊すぎるからそれはないか………ないよな?

「だ、大ちゃん!?大丈夫?」

パタパタと近寄る彼女をみて、バーボンに目をやる
すると彼は肩を竦めて盗聴器だったものを片付け始めた

「明美、ラ…諸星の手当てできるよな?」
「ええ、救急箱あったから…」
「ん、じゃあ手当てしてやって。バーボンは片付け終わったら茶でも出してくれ」
「はぁ、僕は情報屋であってお手伝いではないんですが…」
「ライは状況報告とかってできる?」
「…ああ」

うん…ライの機嫌がすこぶる悪いな

ー10分後ー

「…つまり、ジンの捕獲作戦に失敗したんだな?FBIは」
「そうだな」

現状説明を全て終え、纏めるとFBIはまあ、作成遂行が時期尚早だったわけだ

てか、チャブ台のしたで足を伸ばさないでほしい
正座しろ

*9ー1→←作者の雑談部屋



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わたしの聖域[my sanctuary ](プロフ) - 大好きです!更新再開を待ってます!!! (2021年12月15日 20時) (レス) id: 929f7c31cb (このIDを非表示/違反報告)
りんご - 面白いです! (2021年8月27日 12時) (レス) id: 15d4b06566 (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - 素敵な作品ですね!!!更新再開はあるのでしょうか?楽しみにしてます!頑張って下さい! (2021年7月8日 17時) (レス) id: a2b06cd108 (このIDを非表示/違反報告)
くるクラ(プロフ) - かやめちゃんさん» コメントありがとうございます!楽しいと言っていただけるととても嬉しいです!ありがとうございます!! (2019年6月26日 16時) (レス) id: 7e8dc5ebed (このIDを非表示/違反報告)
かやめちゃん(プロフ) - コメント失礼します。いつも楽しく読ませていただいてます。これからも頑張って下さい! (2019年6月26日 0時) (レス) id: 5b17205ac0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:くるクラ | 作成日時:2019年6月7日 15時

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