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「なあ、Aって進路決まってるのか?」
唐突にヒロがそう言ったのは、中学校2年生の秋頃
相変わらずのメンバーでテスト勉強に励んでいた時だった
場所は私の家で、本に囲まれたあの書斎で勉強していた
勉強といってもほぼ私は教える側だが、それさえも楽しかった
「…進路…2人はもう決まっているだったわね」
沢山出された退屈な課題を一旦やめ、紅茶を一口飲む
「ああ。このまま中央高校にいって東都大学の法学に行こうと思ってる」
そう答えたゼロに相槌を打ちつつ、進路を考える
実は先生からアメリカ留学を勧められている状態なので高校はどうするかまだ迷っている
前世は生きるのに必死であったし、今世でも将来の夢がないだけにまだ決めあぐねていた
「…まだ未定ね。でも将来の夢もないし、とりあえず2人と同じところに行こうと思ってる」
「おいおい、そんな簡単でいいのか?」
「あら、ヒロは何が不満なの?」
キョトリと目をはためかせればヒロの代わりにゼロが口を開いた
「不満ってものじゃないが、Aは自分の行きたいところにいったほうがいいんじゃないか?」
「将来のことが決まっていないなら一番上の高校に行く。立派な理由じゃない
それに仲が良い大切な友人がいるなら尚更ね」
クスクスと笑いながらいえば2人とも顔を赤くする
全く、本当にクルクル変わる表情だ
「っはぁ、Aにはかないそうにないな」
ゼロが顔を覆って漏らした声にヒロも「全くだ」と同意して片手で顔をあおいだ
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al8056(プロフ) - この世界ではの話でネグリジュじゃなくてネグリジェだも思います! (2020年6月3日 0時) (レス) id: bd89f0112b (このIDを非表示/違反報告)
くるクラ(プロフ) - ayuさん» ありがとうございます!頑張って更新します!! (2019年5月21日 18時) (レス) id: 7e8dc5ebed (このIDを非表示/違反報告)
ayu - 初コメント失礼します!この作品がすごく面白くて更新楽しみにしてます!応援してます! (2019年5月21日 8時) (レス) id: e1359604fe (このIDを非表示/違反報告)
くるクラ(プロフ) - 白桜姫さん» ありがとうございます! (2019年5月21日 7時) (レス) id: 7e8dc5ebed (このIDを非表示/違反報告)
白桜姫 - あなたが神か?最高! (2019年5月20日 0時) (レス) id: b2ef42075e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くるクラ | 作成日時:2019年5月19日 20時